2026.03.05

CARS

美しく仕上げられた小さなナンバープレートの時代の「ホンダ・ライフ」を発見!【ノスタルジック2デイズ2026】

日本自動車大学校(NATS)の袖ケ浦校は、昭和49年型「ホンダ・ライフ」のレストアモデルを展示した。NATSには成田校と袖ケ浦校があり、学科として2級自動車整備科と自動車車体整備科が設置されている。今回の「ライフ」のレストアは、自動車車体整備科の生徒によるものだ。

あの「ステップワゴン」の元ネタはこの「ライフ」の派生モデル!


車両は学校内に保管していたものとのこと。資料を見ると、元は黄色いボディだったものを塗り直しているが、新しい塗色も純正色だ。



現在「ライフ」は中国向け「フィット」に使われているネーミングだが、もともとは軽自動車に使われていた車名である。初代「ライフ」には、独立したトランク・ルームをもつモデルが2ドアと4ドアの2種あり、3ドアのハッチバック・ボディはワゴンとバンの2種が用意されていたので、計4種のボディ・タイプを有していたことになる。ホンダの軽自動車で4ドア・ボディが与えられたのは、この「ライフ」が最初だ。



1970年代以前には、2ドア・セダンというボディ・タイプが普通にあった。BMWの「02シリーズ」や初代「カローラ」、「サニー」にも存在している。居住性的には4ドアと同等でありながら、ドア枚数を減らすことで価格を抑えられたのだ。



また、2ドアであることから車体を軽くできた。それでいて、クーペのように大きなドアを持たないためボディ剛性も高く、スポーティなモデルとしての存在価値もあった。



「ライフ」に搭載されたエンジンはEA型と呼ばれるもので、排気量は360ccの水冷2気筒である。現代のエンジンでは多くのタイプが採用するタイミング・ベルトを、日本で最初に採用した。また、2気筒エンジン特有の一次振動を打ち消すために、2本のバランサー・シャフトをチェーンで駆動している。ホンダの4輪用2気筒エンジンはこのEA型が最終モデルとなるが、この後、2輪用の2気筒エンジンであるCB400TE型などにもバランサー・シャフトは採用される。

EAエンジンの標準タイプは30馬力。1972年にはツイン・キャブの36馬力仕様も追加されている。当時はパワーアップのために、ツイン・キャブやツイン・チョーク・キャブ(1基のキャブでツイン・キャブの機能を持たせている)を装備する手法がよく使われたが、2気筒エンジンにツイン・キャブを与えるというのは、それぞれの気筒ごとにキャブが割り当てられるのだから、かなりぜいたくな仕様ともいえる。



じつは「ライフ」には派生モデルが存在する。それが「ライフ・ステップバン」だ。“ステップバン”と呼ばれることが多いため、「ライフ」の派生モデルと思われていないことも多いが、正式名称は「ライフ・ステップバン」である。ライフの基本コンポーネンツにハイトの高いボディを架装したモデルで、現在主流となっている軽ハイトワゴンの原形とも言えるパッケージングだ。そして、ホンダのミニバンである「ステップワゴン」のネーミングが「ステップバン」に由来するのは、言うまでもないだろう。

文と写真=諸星陽一

(ENGINE Webオリジナル)
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