2026.04.14

CARS

30年以上前の2台の「フォルクスワーゲン・ゴルフII GTI」が800万円と600万円する理由とは?【オートモビルカウンシル2026】

今年で生誕50周年を迎えるゴルフGTI。その2代目のユーズドカーを徹底的に仕上げた結果のプライスは?

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自動車カルチャー・イベントのオートモビルカウンシルが2026年も開催。11回目を迎えた今回も、過去、現在、未来を貫く魅力溢れるクルマたちが披露された。そんな中でも日本屈指(おそらく唯一!)のフォルクスワーゲン・ゴルフII専門店であるスピニングガレージでは、ユーズド・カーの販売、メンテナンス、車検、チューニング、ドレスアップ、廃盤部品の調達や再生、オリジナル部品製作、保険、買取までを手がけている。すでにゴルフIIおよびジェッタの販売台数が1000台以上、メンテナンス台数がトータルで1万台以上という実績を誇っているという。

あと10年、20年と普通に乗るために


1000台以上/1万台以上という大きな数字はスピニングガレージが27年間にわたって尽力してきた成果で、タマ数があるからこそメカニカルな部分および内外装の良し悪しを比較でき、比べられることでコンディションがいいゴルフIIの価値をファンに分かってもらえるようになる、という理想的な流れが完成している。一台でも多くのゴルフIIを残そうという同社のコンセプトが、現在のすべての事象につながっているのだ。

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ゴルフIIをあと10年、20年は普通に乗れるようにする取り組みと、オリジナル部品を紹介したオートモビルカウンシルでは、2026年がゴルフGTIの50周年ということで、2台のゴルフII GTIを披露。

1990年型「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI-16v」と、の1991年型「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI-16v ファイア&アイス」の2台で、前者は799万8000円、後者は599万8000円のプライスが付けられていた。ブースを訪れた来場者には田中代表をはじめとするスタッフが“この価格になった理由”を説明した。



筆者も伺ったところ、ガンメタリックのゴルフGTI-16vは、ベースとなるボディを入手し、機関系を中心に徹底的に仕上げた一台で、使用部品金額および作業/技術料金の総額が533万8579円であった。レストアを謳って約800万円で販売するなら、このぐらいまでやりましょうよ! という提言になっているともいえ、いま入手できる新品部品を可能なかぎり使って仕上げたそうだ。



ゴルフGTI-16v ファイア&アイスのほうは、使用部品金額および作業/技術料金の総額が284万1199円で、各部をリフレッシュしつつ、カプリ・グリーン・メタリックでボディをオールペイント。



当モデルはFire,Ice & Dynamite(邦題:サマーシュプール ぶっ飛び! ダイナマイト・レース)という映画の公開を記念して登場した限定車で、日本では20台しかデリバリーされなかった。稀少車を後世により長く残すための、的確な仕上げを実践したものだといえるだろう。



「ゴルフIIを買って、コツコツ育てていくという付き合い方もありますが、本調子になる前にパーツが無くなってしまうことも考えられます。いまなら徹底的に仕上げることができるわけです。今後、新品部品の値段が上がってきたり、廃番になってしまったら、同じようなことはできません。最初から仕上がっているクルマは“買うメリットがある”と思います。ここからスタートすれば、長く乗れますから」

そのように話してくれた田中代表が営むスピニングガレージでは、ゴルフIIを買う人が買いやすく、売る人が売りやすい相場が理想だと考えており、価格がバブルにならないように常に注視している。



そして、価格が安すぎてユーザーがお金をかけて整備するモチベーションを失ってしまわないような価格設定のバランスが重要であるとも考え、世の中の金利や部品平均売価の上昇率と同じくらいの緩やかなペースで相場が上昇していくのが健全だと思っていたりもする。

また、中古部品のデリバリーは車両の共食いになり、結果的にタマ数を減らしてしまうので、部品取り車であっても限界まで潰さないようにしている。タマ数が減って新品部品が売れなくなると、メーカーが部品を廃番にしてしまうため、その悪循環を断ち切ろうとしているのだ。

そのため、総じて適正価格にてゴルフIIをデリバリーしているが、最初期モデルが1984年に導入されたという車歴を考えると、徹底的に仕上げた極上車に関しては新車価格の2倍で販売するのが妥当である、とも思っているそうだ。



筆者の実体験としても、そこそこの程度のクルマを買ってコツコツ仕上げても、最初から調子がいい極上車のコンディションには追いつかない。

オートモビルカウンシル2026でスピニングガレージの力作を見て、コスパのよさとクルマへのこだわりの強さを両立でき、ファースト・カーにも趣味車にもなり得るゴルフIIは、いまが購入の好機だと考えたファンがたくさんいたと思う。

文と写真=高桑秀典 編集=上田純一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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