世界各地にクラシックの音楽祭は多数存在するが、春爛漫の上野公園を散策し、桜を愛でながら祝祭気分を味わい、音楽を楽しむことができるという音楽祭は「東京・春・音楽祭」だけである。2005年にスタートした「東京・春・音楽祭」は今年15周年を迎え、いまでは「東京春祭」というニックネームで呼ばれ、東京の春の風物詩として定着している。期間は3月中旬から4月中旬までの約1カ月間、まさに音楽と桜による饗宴の場である。
唯一無二の特徴を備えた東京春祭は、上野駅前のクラシックの殿堂、東京文化会館大ホールをメイン会場に、音響のよさで知られる東京文化会館小ホール、さらに上野公園界隈の音楽大学のホール、博物館、美術館なども会場となり、音楽を聴く喜びとともに絵画展や特別展を堪能しながら知的欲求を満たすこともできる。
音楽祭とは、朝から晩まで複数の会場でさまざまな演奏が行われるフェスティヴァルを意味する。そのアーティストが得意とする作品はもちろんのこと、あまり演奏される機会に恵まれないものの、ぜひ演奏したいと彼らが願う作品も登場。ふだん共演の機会がないアーティストたちが、この絶好の機会を逃すことなく共演を楽しんだり、実験的な試みを行ったりする場合も出てくる。
東京春祭のすべてのプログラムは長年に渡って熟考を重ね、練りに練られたもので、ひとつのコンサートがそのアーティストの真価を発揮するものとなっている。それはオペラでも室内楽でも器楽のソロでも歌手のリサイタルでも変わらぬ内容で、同音楽祭が長く続いてきた大きな理由といえる。今年の東京春祭では200を超す公演が組まれている。上野の森を散策しながら、心身の休息を図るのはいかが。
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文=伊熊よし子(音楽ジャーナリスト)
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