何だかんだ言っても、AクラスをはじめとするFFベースのコンパクト・クラスとFRのCクラスとの間には明らかなクオリティの差がある、と従来は思っていた。しかし、ニューCLA250に乗ってみると、メルセデス・クオリティを十分に満たしている。ボディ・サイズはほぼCクラスと同等、室内こそセダンであるCクラスの方が広いが、CLS譲りのデザインコンシャスでエレガントなスタイリング&インテリアはそれだけでも十分購入動機となり得る。場合によってはCクラスでなく敢えてCLAを選ぶ価値や意味があるとさえ思えた。
日本ではAクラスからCLAクラスへの乗り換えも多いという。Aクラスが一部トーションビーム式になるのに対し、CLAはすべてのグレードにおいてリヤ・サスペンションにマルチリンクが奢られ、試乗車のCLA250 4マチック・クーペは可変ダンパーも装備されていたため、実に快適な乗り心地だ。CLA180のエンジンに対してCLA250はパワフルでゆとりがあり、また、同じ7G-DCTトランスミッションもCLA180とはハードウェアも異なり、発進から滑らか。Aクラスよりスポーティな味付けとのことだが、それ以上に上質さが印象的だった。同じプラットフォームだが、ひとクラス上の乗り味を味わえるだろう。日本導入時期は年内予定とのことなのでちょっと待ち遠しいが、その価値はあるはず。またAクラス同様、ディーゼル・エンジン搭載モデルも日本導入予定という。
文=佐藤久実 写真=ビー・エム・ダブリュー
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