ホンダがいよいよF1でトップ・コンテンダーとして実力を発揮し始めた。レッドブルのホームグラウンド、オーストリアGPで優勝、ドイツGPで2勝目を上げると、レッドブル・ホンダF1を駆るマックス・フェルスタッペンは、ハンガリーGPでついに予選でポールポジションを獲得することに成功した。
すでにシーズン前半戦で、そのポテンシャルを発揮してメルセデスとフェラーリを追い回し、時にフェラーリを凌駕する結果を残してきたフェルスタッペンだが、シーズン中盤戦に向けて投入された空力モディファイが目論見どおりの効果を発揮し始めると、優れたエアロダイナミクス性能のみならず、シャシー・セットアップの進化も相まって、決勝では完全にフェラーリ勢を凌駕、メルセデスに迫るところまで速さを増した。
予選でも、メルセデスやフェラーリに近い速さを見せ始めたが、フェルスタッペンをもってしてもライバル勢に打ち勝つには到らな かった。レッドブルのシャシーの速さが超一級であることを考えれば、ホンダの PU(パワーユニット)がいま一歩の感は完全には払拭されなかった。
しかし、PUの実力が明らかになる予選専用のパワー・モードを使っての速さで、ついにライバルを打ち破る結果を示したのである。オーストリアGPとドイツGPの決勝では、ここが勝負どころと踏んだホンダが、エンジン寿命でリスクを冒しながら勝利をもぎ取った面もあったが、ここ一発の予選Q3で奥の手を出して一気にタイム・アップを図ってくるメルセデス勢を打ち破ったとなれば、その速さはいよいよ本物である。
レッドブ ルのシャシーが誰にでも乗りこなせるものでないのは、セカンド・ドライバーの ピエール・ガスリーが、フェルスタッペ ンに予選で大差をつけられることが少なくないことから窺えるが、フェルスタッペンのここ数戦はテクニカル・セクションで速いだけでなく、ストレート中心の パワー・セクションでもメルセデスやフェラーリに対して伍するタイムを叩き出すようになった。ホンダの実力が本物なのは、トロ・ロッソの速さでも分かる。
夏休み明けにはスペック4エンジンが投入されるから、さらに勢いを増すはず。 この分だと、シーズン後半戦にはメルセデス勢を何度も打ち負かすことだろう。
文=齋藤浩之(ENGINE編集部) 写真=HONDA
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