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3代目に進化したベントレーの4座クーペ、コンチネンタルGTのオープン・バージョン。室内中央に見えるナビ画面は回転式で、必要に応じて隠すことも、クラシカルな3連メーターへ切り替えることも可能。フロントに搭載される6ℓW12ツイン・ターボ・ユニットは最高出力635㎰/6000rpm、最大トルク91.8kgm/1350-4500rpmを発揮。8段ATを介して4輪を駆動する。0-100㎞/h加速は3.8秒、最高速度は333㎞/hに達する。全長×全幅×全高=4880×1965×1400㎜。ホイールベース=2850㎜。車両重量=2450㎏。車両価格=2941万4000円。
この日は寒さの一方で天気は素晴らしかったから、迷わずソフト・トップを開けて走り出した。すると、3世代目のコンチネンタルGTが上質なのにダイナミックで、妖艶なのにワイルドなことはすでに知っていたし、コンバーチブルも初の試乗ではなかったのに、新鮮な感動に打ち震えることになったのだった。
驚いたのはオープンでかつサイド・ウインドウをすべて下ろして走っても室内への風の巻き込みが気にならないこと。80㎞/hは余裕で、100㎞/hすら許容範囲。多少、頭の上を風邪が撫ぜていくけれど、それでもサイド・ウインドウを上げた普通のオープンカーと感覚は変わらない。これだけ風をうまく手懐けたオープンカー、かつてあっただろうか? しかもヒーター付きのシートにはネック・ウォーマーも備わるから、寒さなんてまるで感じないで済む。西湘バイパスは制限速度70㎞/h。1000rpm前後で粛々と回るW12ツイン・ターボの咆哮を堪能しながらの湾岸オープンエア・クルージングは、まさに仕事を忘れるラグジュアリーな時間になったのだ。
ずっと大事にしまっておいた戴き物のOLD ENGLANDのマフラーを首に巻いて試乗に臨んだから少しも寒くはなかった。が、新設計の"ネックウォーマー"がシートに組み込まれているのを知ったのは、後で資料に目を通してから。ヒーターはシート、ステアリングは当然としてアームレストにも備わるという。アメニティのレベルは(宿泊経験などないが)ホテルのスイート・ルーム並みといったところか。"贅を尽くす"とはよく言葉では言うが、贅はいくらでも尽くせることを教えてくれるのがこのクルマだろう。
下世話に"金に糸目をつけない"とも言うが、それは豪華さのためではなく、このクルマの場合は、ひとえに快適性のためということになる。同様に635㎰/91.8kgm(!)を発揮する6ℓのW12ツイン・ターボの性能も、速く走るためというより、いつも気持ちの余裕を保つためにある。テーマに則せば、とにかく極上の快適性がスゴい。スゴいといえばオープン走行時のボディ剛性と、クローズド状態のクーペと変わらぬ静粛性の高さもスゴかった。
コンチネンタルGTは3代目となって大きく進化した。超高級なドライバーズ・カーとして、洗練されていながら良好なレスポンスやドライバビリティを併わせ持つのは従来通りだが、4WDシステムが後輪駆動ベースとなったのがハンドリングにいい影響をもたらしている。従来は高いスタビリティを基本にフロントのグリップなりに曲がっていく感覚だったが、最新世代はクルマ全体で曲がっていくような奥深き味わいを身につけた。
今回初試乗となったコンバーチブルは海岸沿いの道をユルユルと流しているととてつもなく優雅な気持ちになれるのにくわえて、峠道の走りもクーペに対してまったく遜色ない。プラットフォームの資質が高いから、わずかな重量増で同等の剛性感を確保。ルーフを閉じていればクーペ並の快適性があり、開けてアクセレレーターを踏み込めば4000〜6200rpmまでやたらとシャープに吹け上がるW12エンジンのエグゾースト・ノートを存分に堪能できる。どこにも文句の付けようがないのが、最新コンバーチブルのスゴいところである。
このガイシャは、「心豊かにしてくれる」ところがスゴイ! シートに収まると、高級なマテリアルを惜しみなく使ったインテリアに囲まれる。が、威圧感はなく、「上質に触れ、包まれる心地良さ」を感じる。冬の晴天に恵まれたこの日、オープンで海沿いの道を走ると、暖かい日差しを浴び、風を受けながら心地良いドライブを堪能。ドライブ・モードをB(ベントレー・モード)にしておけば、クルマが勝手に最適モードを選んでくれる。ところが、ひとたび箱根ターンパイクに入った途端、ひんやりと冷たい風が駆け抜ける。
こんな空気の差を感じられるのもオープンカーならではの魅力。そして、ドライブ・モードをスポーツにすると、ワインディングではより力強い走りを見せ、パワフルに、俊敏に、コーナーを疾駆する。そこには確かに、スポーツカーのDNAがある。しかし、それでもなお、ドライバーを不用意に急き立てることはしない。常に心穏やかにドライブできる。機械と自然のユニークで完璧なシンクロが体験できるクルマだ。
「新型コンチネンタルGTのデザインで一番の見どころは、エクステリアではなくインテリアだぞ」。現行型のコンチネンタルGTが登場する前に、何回もベントレーの関係者からこのようなコメントを聞くことがあった。はたして完成したインテリアはどうだったのか。エクステリアは前作と比較すれば、さらにフェンダー・ラインなどの力強さが増し、きわめて魅力的な造形に進化を遂げているではないか。そして大きな期待を込めて、実際にインテリアのフィニッシュを見る。その第一印象はまさに彼の言葉どおりだった。ロータリー式のセンター・コンソールに象徴される職人の究極的な技術や素材の美しさ、そしてデザインに絶句するほかはなかった。
今回ドライブしたのは、そのインテリアを、より魅力的に見せることができるコンバーチブル。近年の流行であるリトラクタブル・ハードトップではなく、クラシカルなソフト・トップを用いるが、その静粛性は抜群。搭載されるW型12気筒ツイン・ターボとともに優雅な時間を作り上げてくれる。
(ENGINE2020年4月号)
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