すでに4気筒ターボ版が出ている718 ケイマン&ボクスターGTSに、なんと4.0という名前がつけられた6気筒版が加わった。その走りをポルトガルの山道とサーキットで堪能した。
この仕事をしていると、走り出した瞬間から、いや、それどころかエンジンに火を入れた瞬間から、「これは素晴らしい!」と思わず満面の笑みを浮かべたくなるようなクルマに出会うことが、ごく稀にある。
今回、ポルトガルのリスボン近郊にあるエストリル・サーキットとその周辺の山道を舞台に国際試乗会が開かれたポルシェ718ケイマン&ボクスターGTS4.0は、まさにそういう種類の、何年に一度のこの上なく幸せな体験をもたらしてくれる文字通りの絶品モデルだった。
すぐにでもその素晴らしさについて語り始めたいのだけれど、その前に今回ばかりは、いささか厳しい話から始める必要があるだろう。それは、「ポルシェといえども失敗することはある」という、誰もあまり言いたがらないけれど、70年を超える長い歴史の中には決してなかったわけではない真実についてだ。
むろん、ここで過去を穿鑿(せんさく)するつもりはない。しかし、〈いま・ここ〉で起きていることについては、できうる限り正確に記しておきたいと思うのだ。
試乗の前夜、ディナーの席で日本人のテーブルに着いたポルシェのエンジニア氏は、お気の毒なことに私たちの質問攻めに遭うことになった。
「なぜ、すでに718ケイマン&ボクスターには4気筒ターボのGTSモデルが存在するのに、今回新たに自然吸気6気筒のGTS4.0を追加したのか?」「この2つのモデルは並売されるのか?」……。
その答えはこうだった。「今年の6月頃までは、4気筒と6気筒は並売される。しかし、その後は排気量に応じた税制のために4気筒が圧倒的に有利な中国市場を除いて、GTSモデルはすべて6気筒に置き換えられる」。そして、その変更の理由についてこう続けた。
「4気筒モデルには良い反響もあった。とりわけサーキットを走るのを好む人たちからは、ピュア・レーサーとして考えた場合に良いという評価を受けた。しかし、それとは別に、サーキット以外の一般道を気持ちよく、余裕を持ってスポーティかつゴージャスに走りたいという声も多かった。誰もが速さだけを求めているわけではないとわかり、サウンドにも優れる6気筒モデルを出すことにしたのだ」。
もっとも、その開発にはすでに3年半前から着手していたというから、CO2問題をクリアするために4気筒ターボを採用せざるを得ないエントリー・モデルはともかく、上級モデルのGTSに関しては、4気筒が不評だったらすぐにでも6気筒にスイッチする計画は、ポルシェならではの用意周到さで最初から準備していたと見るべきなのだろう。
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