2020.06.07

CARS

コンパクト・カーの基本、5ドア・ハッチバックの4台乗り比べ BMW1シリーズ、マツダ3、メルセデス・ベンツAクラス、アウディA3

コンパクト・カーのトレンドは、サルーンや4ドア・クーペに移りつつあるけれど、ベースとなるのはあくまで5ドア・ハッチバック。そこで欧州プレミアム・ブランドの3台と、マツダの新作"3"を4人の編集部員が乗り比べて、語り合った。

基本の5ドア・ハッチバック

村上 コンパクト・カーの中で主役となってるのは4ドア・クーペやセダンなんだけど、そのベースとなるのは5ドア・ハッチバック。だから主役の成り立ちを解き明かすためには、どうしてもその源流ともいえる、ここのモデルたちをしっかりと見ておかないといけない。

上田 そこで集まったのが、新しい方からBMW1シリーズ、マツダ3、メルセデス・ベンツAクラス、そしてアウディA3の4台。全モデル前輪駆動で右ハンドルの2ペダルとなります。詳しく見ていくと、1シリーズはエントリー・グレードで1.5L3気筒の118iプレイ。マツダ3は世界初の火花点火制御圧縮着火という燃焼技術を採用した2L4気筒のスカイアクティブXエンジン搭載のX Lパッケージ。AクラスはA200dで、これだけが2L4気筒ディーゼル。一番古株のA3は30TFSIスポーツで、1.4Lの4気筒モデル。A3は新型がジュネーブ・ショーで発表される予定でしたが、ショーが中止になって発表のみされています。

塩澤 ここには本来、フォルクスワーゲン・ゴルフも入るんだよね?

村上 もちろん、兄弟車のA3がいるセグメントだからね。すでにゴルフⅧは欧州では発表済みだけど、まだ上陸はしていない。

塩澤 ゴルフⅧにはまだ乗っていないから断言はできないけど、この4台から感じられるのは「ゴルフ危ういな」っていうこと。それくらいみんな良かった。やっぱりゴルフはベンチマークだったからね。圧倒的にゴルフが王者だった時代がずっと続いていたけれど、いやいやそうも言っていられないぞ、っていう感じがした。言い換えるなら、それぞれ個性があって、めちゃくちゃ面白いじゃん、このクラス、っていう感じ。

BMW 118i プレイ
BMW 118i プレイ


積み重ねが重要

村上 ドイツの自動車メーカーのここまでの流れを振り返ると、フォルクスワーゲンはある時からプレミアム度を高めていこうとして、ゴルフより上のクラスへ上がっていこうとした。けれど、それを断念して、ゴルフやその下のクラスでもっと足元を固めていこうとなったところに、上にいたBMWやメルセデス・ベンツがどんどん下がってきた。

上田 そのために大転換したのはBMW。まずミニを出して、さらにミニと同じプラットフォームの2シリーズ・アクティブ・ツアラーやグラン・ツアラーを出した。とはいえ、同じ2シリーズでも後輪駆動のクーペを出すなど、慎重にことを進めてきた。けれど、ついに1シリーズが後輪駆動から前輪駆動になった。

村上 いっぽうのメルセデス・ベンツはすでに前輪駆動の歴史がある。最初にフロアを二重底にしていた時代で2世代、さらに普通の横置き前輪駆動になってからも現行型は2世代目だからね。

上田 さらにドイツ・プレミアム御三家のもう一つの勇であるアウディは、前輪駆動の歴史という意味ではこの中で一番長い。そして、実はマツダがそれに続いています。5代目のファミリアからだから、80年代初頭からなんですね。

メルセデス・ベンツA200d
メルセデス・ベンツA200d

村上 だからこの4台をぱっと見た時に思ったんだけど、デザインの完成度、こなれ具合って、関わった歳月に比例しているよ。とりわけボディ・サイドのプロポーションを見るとよく分かるんだけど、アウディA3とマツダ3は、すごくすっきりまとまっている。メルセデス・ベンツAクラスも先代に比べてずいぶんまとまりがあると思う。ところが新しいBMW1シリーズは、リアのドアからハッチあたりのバランスが、発展途上のような印象を受ける。

上田 間延びしているというか、膨らみすぎというか。

塩澤 フロントのオーバーハングの取り方だとか、そうとうこだわってはいるんだけどね。

村上 BMWはこのプラットフォームのデザインに、完全に馴染むところまでいっていない気もするな。

荒井 僕は今のBMWのエクステリア・デザインは、全体的に色々迷っているところがあると思う。そういう部分が、顕著に出ちゃっている。

上田 大きいシリーズはグリルの巨大化で賛否両論ですし。

村上 3シリーズ以下になると、プロポーションの問題もあるからね。その反対に、いちばん感心したのはマツダ3かもしれない。

上田 この4台の中で、もしクルマの知識がない人に「どれが最新の輸入車ですか?」って聞いたらマツダ3を選ぶ人は多いと思う。見た目は図抜けていいと思いました。

塩澤 個性的で、最先端。日本車離れしている。

マツダ3ファストバックX Lパッケージ
マツダ3ファストバックX Lパッケージ

村上 けっして使っているパーツの品質がそれほど高いわけじゃないけど、見せ方やデザインはすごくバランスがいい。均整が取れている。それでいてエモーショナルな、魅力的なものになっている。逆にアウディA3はすべての質感がものすごく高い。たとえば座って実際に触れてみると、どのスイッチも操作感がとてもよかったりする。外観も、特別ここがエモーショナルだよね、っていうところがあるわけじゃないけど、すごく落ち着いていて、アンダーステートメントだけど好感が持てる。

上田 デザイン面では最新のフェーズに入っているマツダ3と、1つ前のフェーズだけど、完成の域にあるアウディA3、みたいな感じです。

村上 この2台はいい方の2台だよね。続くメルセデス・ベンツAクラスは、かなり若者を意識したデザインになっている。CLAはもっと派手だけど、普通のAクラスも十分派手だった。全体のプロポーションも整ってきたなぁ、とは思うけど、ボディの後半部分は、マツダ3やアウディA3ほど攻め切れていない。

荒井 確かにAクラス・セダンやCLAの方が一枚上手。

村上 後から出ている分、熟成されているよ。

上田 マツダ3にはセダンもあって、すごくきれいですよ。

村上 そうなんだよな。

上田 もちろんボックスが1つ増えた分、デザインもしやすいとは思うのですが。

アウディA3スポーツバック30TFSIスポーツ
アウディA3スポーツバック30TFSIスポーツ

村上 でも1シリーズは発展途上だね。2シリーズのグラン・クーペもまだちょっと……。

荒井 でも、まだグラン・クーペの方がまとまっている。

上田 だからやっぱりどれだけ積み重ねてきたかが重要なんですね。

村上 前輪駆動づくりには前輪駆動づくりのコツがあって、デザインにもそれが反映されている。

上田 特にアウディは長けているし、マツダは一皮むけた感じ。

荒井 アウディは禁欲的なデザインが本当に上手だと思う。マツダは逆にエモーショナルな感じを出そうとして成功している。かたやメルセデス・ベンツは乗り込むと、ぜんぜん禁欲的じゃない。

塩澤 むしろ金満的(笑)?

村上 とりわけ試乗車はAMGライン装着車で、シートに赤いスティッチなんかが入っていたし、空調の吹き出し口なんか、ジェット・エンジンが連なっているみたいだった。

上田 大きな液晶を並べたり、イルミネーションもばんばん使ったり。でも、メルセデス・ベンツは今や、上から下まで全部こういうデザインですよ。いちばん安価なAクラスでも、ちゃんとメルセデス・ベンツだって感じられるんですよね。

BMW 118i プレイ
BMW 118i プレイ


対極の2台

村上 で、この4台に乗ってみたらどうだったかというと、僕はデザインと乗り味には、共通するものがあると思った。まず今回のトピックともいえる1シリーズからはじめると、前輪駆動のBMWの、本当の味というものは、これから出てくるんじゃないかな。クルマの出来はさすがBMWだって思うし、こんなに小さいクルマなのに、すごく骨太で、どしっとしている。昔のBMWはテール・ハッピーだなんて言われたり、軽い感じのクルマだと言われていたよね。けれどだんだんと、安定した乗り味を前面に出してきた。それがそのまま出ている感じ。

塩澤 アウディが積極的に軽やかに軽やかに、と味つけをしているのとは対極的だよね。

村上 まったく対極だと思う。アウディはどちらかといえば昔は地味で、ちょっと鈍くさいといったら失礼だけど、重たい印象のクルマだった。それをスポーツバックという名称を使いはじめた頃から、まるで踊っているような、軽やかな味つけになってきた。

上田 以前1シリーズとミニを乗り比べた時にも思ったんですが、すごく動きが機敏なミニに対して、なんでここまで落ち着いているんだろう? って驚きました。

村上 同じプラットフォームとは思えないくらい味つけが違うよね。でも、アウディの軽やかさとミニの軽さはまた違う。

塩澤 アウディの方はすごく洗練された感じがある。

村上 ミニはあえてゴーカート・ライクな身のこなしを強調している。対する1シリーズは、やっぱりまだ過渡期なのかな。

塩澤 出来がよくて、平均点はすごく高いんだけど、突出しているところ、このクルマはここがいい! っていうところが感じられない。

荒井 すごく骨太でいいクルマなんだけど、これに乗っても「BMWの世界へようこそ」っていう感じにならないんだよ。それはミニの存在があるからかもしれない。ただスポーティにしてしまうとキャラクターが被っちゃうからね。そこをどうしたら違うものにできるのか、まだ固まっていない気がする。

3世代目にして後輪駆動から前輪駆動へと大転換を果たした1シリーズ。プラットフォームは先行して登場していた第3世代ミニや2シリーズ・グランドツアラー&アクティブ・ツアラーと共有する。試乗車の118iプレイはエントリー・グレードの1.5ℓ 3気筒ガソリン・エンジンを搭載した前輪駆動モデルだが、ディーゼルを搭載した118dや、4輪駆動でトップ・パフォーマーのM135iもラインナップ。

レザー仕立てのシート(フロントは電動調整式でシート・ヒーターも組み込まれる)や10.25インチのタッチ・パネル式ナビゲーション・システムなどはオプション設定。

荷室容量は380L。なお1シリーズは中国市場向けにはサルーンの設定もあるが、導入はされていない。
荷室容量は380L。なお1シリーズは中国市場向けにはサルーンの設定もあるが、導入はされていない。



塩澤 この118iは4台の中でもとりわけベーシックな仕様だったからね。

荒井 いや、でもBMW自体が持っている味というか……。

上田 家族が先代の後輪駆動の1シリーズに乗っているので思ったんですけど、3シリーズとプラットフォームを共有していた時代の1シリーズって、荒井さんのいう「これぞBMW」っていう味わいがあったと思いますよ。それを捨ててしまったのはすごく惜しいけれど、そのいっぽうで、一発目からここまで仕上げてきたのは、純粋にすごいと思いました。

村上 後輪駆動時代の1シリーズって、上位の3シリーズの味を受け継いでいた。でも3シリーズが万人向けにどんどん安定方向に仕立てられるようになっていく中で、1シリーズは割と若者向けで、走りは軽やかだった。だから1シリーズの方が楽しいよね、ってあえて選ぶ人もいた。サイズも小さいから使い勝手もいいし。けど、前輪駆動になった1シリーズは、かつての1シリーズとはちょっと違うよね。

上田 明らかに違うと思います。

村上 ただ、新しい1シリーズがベースの4ドア・クーペ、2シリーズのグラン・クーペに乗ると、新しい前輪駆動のBMWの走りって、あぁ、こういうものを目指しているのか、ということが見えてくる。だからやっぱりもう1回くらいモデルチェンジしないと。そうしたらもっとはっきりした味が出てくると思いますよ。その素材としてはよくできていると思う。

塩澤 後輪駆動のまま新しい1シリーズをつくる手もあったかもしれない。でも、BMWは前輪駆動の世界に行かざるを得なかったんだよ。なぜかと言えば、今回の特集のテーマにあるように、クルマの世界のセンターがどんどん下に動いたから。先行したメルセデス・ベンツが苦労してここまでたどり着いたのと同じように、これからはBMWとしての前輪駆動をものにしないと、生き残っていけない。

村上 あと、走りに関しては熟成の域にあるアウディだけど、遅れているな、と思うのはBMWがすでに2シリーズ・グラン・クーペっていう4ドア・クーペを持っていること。ベンツならCLAがそうだよね。でもアウディは上位のA5やA7でスポーツバックという名でA4やA6とは別の4ドア・クーペを造っているのに、A3にはない。なにせスポーツバックっていう名前をもう使っちゃっているからね。これからライバルを迎え撃つのに、どうするの? って心配になる。

塩澤 クルマの世界のセンターが動いていて、ライバルが先行しているのに、やらないっていう手はない。

上田 もうドイツ車はニッチのニッチまで埋め尽くしてますからね。


驚きの2台

メルセデス・ベンツA200d
メルセデス・ベンツA200d

メルセデス・ベンツのエントリー・モデルであるAクラスは2018年秋に上陸。対話型のインフォテインメント・システムが注目を浴びた。試乗車はA200dで、アダプティブ・クルーズ・コントロールやナビゲーション・システムに加え、内外装がスポーティなトリムとなるAMGラインを装着していた。

シートは前後席ともに非常にスポーティなバケット・タイプとなる。

荷室容量は370L。

現在の日本仕様のラインナップは、1.3L 4気筒のA180とA180スタイル、そして2L 4気筒のAMG A35とA45Sという4種類のガソリン・ユニットに加え、2L 4気筒のA200dが用意される。AMGの2モデルは4輪駆動だが、それ以外はすべて前輪駆動の設定となる。


村上 BMWがまだ生っぽくて、アウディが熟し切った感じだとすると、メルセデス・ベンツはその中間。若々しさもあるし、だけどちゃんと落ち着きのあるクルマに仕上がっている。今回試乗したA200dは、どしっとしていながらもすごくスポーティという、不思議なポジションのクルマで、これはこれで面白かった。

塩澤 今回の4台乗ってみて、いちばん驚いたのはこれだった。フロアを二重底にしていた時代を思えば、隔世の感がある。しかもBMWとは違う意味で、そうしたノウハウをいったん全部やり直して、普通のエンジン横置きの前輪駆動にしていると思うと、進化のスピードはすごいよ。とにかく乗り心地は圧倒的に素晴らしかった。

上田 まさにセンターにいる感じ。

塩澤 A200dと正反対だったのがマツダ3。試乗車は新開発のエンジンを搭載しているトップグレードということもあるんだろうけど、乗り心地が……。

村上 硬かった?

塩澤 スポーティだから、って割り切れない硬さだと思った。

上田 ボディのがっちり感は4台の中でいちばんだと思いました。Cピラーも太いし、グラスエリアは狭いし、吹っ切れている。

荒井 骨太なんだけど、もうちょっとしなやかであって欲しい。

上田 大径のタイヤもそうですけど、スタイリング部門の声が大きくて、エンジニアリング部門が負けている気がしましたよ。特にこのグレードだと、乗り心地に顕著に表れているのかもしれない。

マツダ3ファストバックX Lパッケージ
マツダ3ファストバックX Lパッケージ

日本名アクセラを廃し、欧州名へと生まれ変わったマツダ3。ラインナップは豊富で、パワー・ユニットは1.5L&2Lガソリン、1.8Lディーゼル、そして世界初となる火花点火制御圧縮着火2Lガソリン

試乗車はスカイアクティブX搭載のX Lパッケージ。

荷室容量は334L。

エンジンのヘッド・カバーはヒンジ付きの非常に凝ったものだ。

荒井 でもね、正直、あんまり期待していなかったから驚いた。

塩澤 そうなんだよ、これはもう日本車じゃないと思った。

村上 その通り。完全に輸入車と伍して戦える。だからマツダ3っていうワールド・ワイドな名前にしたんだと思う。今までの日本市場のアクセラっていう名前はやめました、って胸を張って言えるだけのクルマになっているよ。ただ、試乗した後に資料を見て気がついたんだけど、価格も世界標準にかなり近づいちゃっている(笑)。

上田 このエンジン、スカイアクティブXはヘッドもピストンもシリンダー・ライナーも通常の2Lガソリン・ユニットと違う上に、24V電源を使ったモーターでアドオンまでしています。価格も約70万円も高い。確かに静かで滑らかで速いけれど、それだけの価値を見い出すのは難しいかも。なにせマツダ3は選択肢が豊富で、1.5Lガソリンや2Lディーゼルも選べますからね。

塩澤 正直、あの乗り心地はもったいないと思う。穏やかな脚のマツダ3に乗りたい。あのエンジンで。

上田 標準では18インチなんですが、エンジンがスカイアクティブXでも一部グレードでもオプションで16インチは選べますよ。

アウディA3スポーツバック30TFSIスポーツ
アウディA3スポーツバック30TFSIスポーツ

すでに新型が公開されているA3だが、熟成された現行型の完成度の高さは目を見張るものがる。日本仕様のラインナップはガソリン・エンジンのみで、1.4ℓターボ(122ps)の30TFSIと30TFSIスポーツが前輪駆動、2Lターボ(190ps)の40TFSIと40TFSIスポーツが4輪駆動となるほか、最上位モデルとして40TFSIと同じ2Lターボながら290psを発揮するS3スポーツバックをラインナップする。

試乗車は30TFSIスポーツで、スポーティなトリムのSライン・パッケージをはじめ、バング&オルフセンのオーディオ・システムやポップアップ式ディスプレイのナビゲーション・システムなどを装備。

荷室容量は425Lと、今回の4台の中ではもっとも広い。




ライバルがいたからこそ

村上 4台の中ではアウディA3がいちばん古いんだけど、この軽快な乗り味のおかげで、乗っていると顔がニヤニヤしちゃうんだよ。で、その次に軽快さが際立っていたのがマツダ3。かたやどっしり系なのがBMW118i。メルセデス・ベンツA200dは、マツダとBMWの間の、ほぼ真ん中にいる感じ。

荒井 118iが一番円満かな。

塩澤 素のゴルフと比べてみたくなったよ。僕らはついつい新しい技術や、飛び道具的なものに飛びついたり、よろめいたりしちゃうけれど、そういうものをそぎ落としていった時の、基本はどれが一番なのか知りたくなった。

上田 確かにかつては確かに欧州コンパクト・カーの美味しいところはベーシックな仕様にあったりしましたけど、今はどうでしょうね。

村上 でも、そうした部分も含めて、大事なのはそれぞれのブランドの味つけだと思うよ。

上田 確かにこの5ドア・ハッチバックはあくまで基本で、ボディの違い、パワートレインの違いで味つけを変えてますよね。

荒井 BMWはけっこうわかりやすく違うけど、メルセデス・ベンツは一本筋が通っている気がしたな。Aクラス・ベースのCLA やAクラス・セダンに乗っても「ようこそベンツの世界へ」っていう感じがする。

塩澤 そういう流れを上手いこと作り上げたよね。



村上 正直にいえば、僕の持っているCクラスと味わいだとかは違うと思うけど、Aクラスを含む4ドア・クーペやセダンは本当に熟成されたと思うよ。それは前輪駆動というものが、クルマのセンターになれるだけの技術革新があったことも大きい。かつてはドライバビリティだとか、騒音だとか振動だとか、満足できるものじゃなかった。それが今では後輪駆動とほぼ遜色ないくらいの仕上がりになっている。それを培ってきたのがこのセグメントの5ドア・ハッチバックで、ライバル同士、ずっと研鑽してきたからこそ、今のコンパクト・カーの時代になった。

塩澤 うーん、やっぱりゴルフは、もうあぐらをかいてはいられない。

村上 フォルクスワーゲンはマスが大きなメーカーだから、電気シフトも進めなくちゃいけないし。

上田 ゴルフⅧはコネクテッドや新しい価値感で勝負するみたいです。

村上 そういうことなしではもう成り立たないでしょう。その辺りが遅れていたアウディA3が、新型になってどう仕上がっているのか、すごく興味があるね。

■BMW 118i プレイ

駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4335×1800×1465mm
ホイールベース 2670mm
車両重量(前軸重量:後軸重量) 1410kg(830kg:580kg)
エンジン形式 水冷直列3気筒DOHCターボ
総排気量 1498cc
最高出力 140ps/4600rpm
最大トルク 22.4kgm/1480-4200rpm
変速機 8段AT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前) 通気冷却式ディスク
ブレーキ(後) 通気冷却式ディスク
タイヤ(前後) 205/55R16
車両本体価格(OP込・10%税込) 375万円(455万8000円)

■マツダ3ファストバックX Lパッケージ

駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4460×1795×1440㎜
ホイールベース 2725㎜
車両重量(前軸重量:後軸重量) 1440㎏(930㎏:510㎏)
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHC
総排気量 1997cc
最高出力 180ps/6000rpm
最大トルク 22.8kgm/3000rpm
変速機 6段AT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) トーションビーム/コイル
ブレーキ(前) 通気冷却式ディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤ(前後) 215/45R18
車両本体価格(OP込・10%税込) 338万463円(354万4343円)

■メルセデス・ベンツA200d

駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4436×1796×1440mm
ホイールベース 2729mm
車両重量(前軸重量:後軸重量) 1540kg(960kg:580kg)
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHCターボ・ディーゼル
総排気量 1950cc
最高出力 150ps/3400-4400rpm
最大トルク 32.6kgm/1400-3200rpm
変速機 8段デュアルクラッチ式自動MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) トーションビーム/コイル
ブレーキ(前) 通気冷却式ディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤ(前後) 225/45R18
車両本体価格(OP込・10%税込) 406万円(501万5500円)

■アウディA3スポーツバック30TFSIスポーツ

駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4335×1785×1425㎜
ホイールベース 2635㎜
車両重量(前軸重量:後軸重量) 1320㎏(770㎏:550㎏)
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1394cc
最高出力 122ps/5000-6000rpm
最大トルク 20.4kgm/1400-4000rpm
変速機 7段デュアルクラッチ式自動MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル 
ブレーキ(前) 通気冷却式ディスク
ブレーキ(後) ディスク
タイヤ(前後) 225/40R18
車両本体価格(OP込・10%税込) 342万円(465万円)

話す人=村上 政+塩澤則浩+荒井寿彦+上田純一郎(まとめも、すべてENGINE編集部) 写真=神村 聖

(ENGINE2020年6月号)

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