2020.06.05

LIFESTYLE

Stayhomeで外食気分を満喫できる 本格ミールキットに挑戦

「レンゲ エキュリオシティ」の西岡英俊シェフが監修したミールキットの調理例。

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家にこもる日々が続くと、食事がパターン化しがち。 テイクアウトやデリバリー、お取り寄せと共に、 有名シェフ監修のミールキットも人気が高まっている。 


飲食業界ではコロナ禍を受け、さまざまな変化が起きている。テイクアウトやデリバリーが急増した3月は、SNSで応援するハッシュタグが続々登場。同時期に飲食店を支援するためのさまざまな先払いシステムやアプリも誕生し、既存のグルメサイトはテイクアウトや取り寄せのページを新設した。


また、巣ごもり需要として「ミールキット」の売り上げが増加。そもそもミールキットとは、ある料理を作るのに必要な食材と調味料を必要な分だけ揃えたレシピつき食材セット。時短調理のニーズを叶える手頃なものから高級なものまでさまざまなタイプがあり、中には有名レストランのシェフが監修したものもある。


2017年にスタートした「TastyTable」は、後者のミールキットを扱う専門サイト。1食2品分がセットになったミールキットは、毎週新たに5種類以上が登場し、和、伊、仏、中の各ジャンルが揃う充実ぶりだ。それを使えば、食材を余らせることなくレストランのようなメニューを楽しめるという。


発酵鍋の材料の一部。春雨とキクラゲは熱湯で戻し、生鮮食材は切るだけでOK。下中央の酸菜はトマト缶と共にミキサーにかけて使う。調理時間は2品で約45分。2人前5400円。レシピはHPで事前に確認できる。
「レンゲ エキュリオシティ」の西岡英俊シェフ

監修にあたるのは、イタリアンなら「ダル・マット」の平井正人氏、中華なら「レンゲ エキュリオシティ」の西岡英俊氏など、そのジャンルの一流シェフが中心。もちろんレシピには、シェフの個性が活きている。


たとえば5月上旬に販売された「トマトと酸菜の発酵鍋」と「甘海老の紹興酒漬け」は、枠に囚われない発想と伝統のミックス感覚が西岡シェフらしいミールキット。「発酵鍋」は、白菜を発酵させた漬物"酸菜"と豚バラ肉を煮て楽しむ台湾の「酸菜鍋」にトマトを加え、より旨味を増したオリジナル料理だ。


副菜の「甘海老の紹興酒漬け」は、紹興酒と陳皮、花椒、八角などを煮立てたタレに新鮮な甘海老を2〜3時間漬けるだけという手軽さながら、本格的な味わいの逸品。中華料理店でよく見かける"○○の紹興酒漬け"は、材料さえ揃えば意外と簡単に作れたのである。


そもそもハイレベルなミールキットを扱う同社には、手長海老やうずらなどの高級食材を使った「プレミアムメニュー」もあり、そちらも好評。コロナで質の高い外食ができなくなったとお嘆きの方は、一度試してみてはいかがだろう。


ベビースカンピとポルチーニ茸のリングイネ&うずらのロトリーノ黒酢バルサミコソース
プレミアムメニューの一例。うずらを半分に開き、ドライトマトやケッパーをのせて包み込むように巻いたら、タコ糸で縛ってソテーする本格派。調理時間は2品で約80分。2人前1万800円。
メニューを監修した泥谷俊介シェフは、人気イタリアン「イルギオットーネ丸の内」で料理長を務めた凄腕。2019年に「LUOGO」を設立し、出張料理を行っている。
作ってみて魅力を感じたのは、珍しい材料を探して揃える労力が省けること。スパイスや調味料も使う分だけ小分けにされているので、計り間違えもなく、便利。本格的な料理に気軽に挑戦できるのがいい。「トマトと酸菜の発酵鍋」は、キノコたっぷりでヘルシーながら、ボリューム満点でした。

TastyTableのホームページ https://tastytable.jp


文=小松めぐみ(フード・ライター)


(ENGINE2020年7・8月合併号)

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