2020.09.05

CARS

残り10周! 富士スピードウェイの最終コーナーを滑りながらアクセル全開で行って掴んだポルシェ993GT2の世界初勝利 自動車ジャーナリストの松田秀士さんの凄い体験!!

ビート武さんの運転手もした松田秀士さん

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これまで出会ったクルマの中で、もっとも印象に残っている1台は何か? クルマが私たちの人生にもたらしてくれたものについて考える企画「わが人生のクルマのクルマ」。自動車ジャーナリストの松田秀士さんが選んだのは、「ポルシェ993GT2」。

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ボクを変えたクルマ

1995年の全日本GT選手権に、チーム・タイサンの993GT2を駆ってフル参戦。その経験が、いまの松田氏を作ったという。



人生を変えるような衝撃をもたらしてくれた1台となると、このクルマ以外にない。それはポルシェ911最後の空冷モデルとなるタイプ993GT2だ。正確にはそのレース用マシン。1995年の全日本GT選手権(今のスーパーGT)、チーム・タイサンより2台の993GT2が開幕戦からエントリーした。ボクはその1台のステアリングを託された。当時はGT1クラス(今のGT500)と呼ばれ、993GT2はスカイラインGT-Rやスープラといった国産勢と同じ舞台で戦った。 3月の鈴鹿開幕戦、しかしポルシェ社からのデリバリーが遅れ、ギリギリのタイミングでクルマが到着。プラクティスがシェイクダウンという慌ただしさだった。ポルシェ社としてもレース仕様車は欧州にもほとんどデリバリーされておらず、チーム・タイサンに納入された2台は、レース仕様の993GT2としては初期モデルだった。そのためか、ロールゲージなどの安全対策品は組み込まれていたが、サスペンションのブッシュ類にロード・カーと同じゴム・ブッシュが装着されていて、レース車には必須のピロボール化がまだ間に合っていなかった。そんなサスペンションに超ハイグリップなレーシング・スリック・タイヤを装着してサーキットを走る。

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