これまで出会ったクルマの中で、もっとも印象に残っている1台は何か? クルマが私たちの人生にもたらしてくれたものについて考える企画「わが人生のクルマのクルマ」。自動車ジャーナリストの吉田由美さんが選んだのは、「メルセデス・ベンツSLK」。
人生の転機とともにやってきた赤いオープン・スポーツカー
いつかはオープンカー、いつかは赤いクルマと夢見ていた吉田由美さん。初めての買った輸入車のメルセデス・ベンツSLKは、スタイリッシュな女性に演出してくれた。
今回のお題。今でこそクルマの無い生活は考えられない私ですが、実は運転免許を取得したのはそれ程早いわけではなく23歳の頃。短大時代に出場していたミスコンはもちろん、1990年から「すべてシリーズ」のモデルを始めた当初は免許無し。少し経ってやっと普通免許を取得。その後でテレビ東京「スーパーGT」の前身番組「全日本GT選手権」のアシスタントMCを務めるなど、気が付くと年々クルマ濃度が高くなっていきました。
メタル・トップが電動で開閉する“バリオルーフ”を持つメルセデス・ベンツの2座オープンカー。初代は1997年に発売され、大人気品薄状態となった。
SLKが納車されたのが1998年か1999年。そして私はSLKオーナーの期間中に、人生の転機を迎えます。2000年から「カーライフ・エッセイスト」として歩み出したのです。当時、私はモデルの仕事をセーブして「日産ドライビングパーク」で安全運転トレーニングのインストラクターの仕事をしていましたが、元日産CEOカルロス・ゴーン氏の「日産リバイバルプラン」によってまさかのリストラ。それによってフリーランスの道を歩まざるを得ない状況になりましたが、私がやりたいのは「モータージャーナリスト」でも「自動車評論家」でもない「カーライフ・エッセイスト」という道。私がやりたいことはそれまで誰かがやってきたこととは少し違うと思ったので、肩書も自分で考えたオリジナルなものにしました。
そんな時に乗っていたマグマレッドのSLKは、私をスタイリッシュな女性に演出してくれたと思います。そして「赤い車を選ぶ時は何かを頑張りたいとき」と言いますが、まさにその時の私がそれ。真っ赤なSLKからパワーを貰いました。残念ながら当時のSLKの写真はいろいろな媒体に貸し出して行方不明です(涙)。
文=吉田由美(カーライフ・エッセイスト)
(ENGINE2020年7・8月合併号)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
2024.11.23
LIFESTYLE
森に飲み込まれた家が『住んでくれよ』と訴えてきた 見事に生まれ変わ…
PR | 2024.11.21
LIFESTYLE
冬のオープンエアのお供にするなら、小ぶりショルダー! エティアムか…
2024.11.21
CARS
日本市場のためだけに4台が特別に製作されたマセラティMC20チェロ…
PR | 2024.11.06
WATCHES
移ろいゆく時の美しさがここにある! ザ・シチズン の新作は、土佐和…
2024.10.25
LIFESTYLE
LANCIA DELTA HF INTEGRALE × ONITS…
2024.11.22
WATCHES
パテック フィリップ 25年ぶり話題の新作「キュビタス」を徹底解説…
advertisement
2024.11.16
こんなの、もう出てこない トヨタ・ランドクルーザー70とマツダ2 自動車評論家の渡辺敏史が推すのは日本市場ならではの、ディーゼル搭載実用車だ!
2024.11.15
自動車評論家の国沢光宏が買ったアガリのクルマ! 内燃エンジンのスポーツカーと泥んこOKの軽自動車、これは最高の組み合わせです!
2024.11.15
GR86の2倍以上の高出力 BMW M2が一部改良 3.0リッター直6ツインターボの出力をさらにアップ
2024.11.20
抽選販売の日時でネットがざわつく 独学で時計づくりを学んだ片山次朗氏の大塚ローテック「7.5号」 世界が注目する日本時計の傑作!
2024.11.16
ニスモはメーカーによる抽選販売 日産フェアレディZが受注を再開するとともに2025年モデルを発表