東京・大手町の「星のや東京」は、フランス料理出身の凄腕シェフが腕を振るう、モダンな日本旅館。発酵食材をふんだんに取り入れた「Nippon キュイジーヌ 〜発酵〜」は、味わうことが旅の目的になるほど独創的だ。
日本旅館の文化を継承しつつ、ホテルに負けない機能性や利便性を加えた「星のや東京」。その料理は、宿としての在り方と同様に、きわめて独創的だ。料理長の浜田統之氏は、フランス料理の世界大会で何度も好成績をおさめた凄腕。「星のや東京」開業時から評判の料理は「Nipponキュイジーヌ」と呼ばれるもので、その名前の通り、食を通して日本の深い魅力を発信している。
そんな「Nipponキュイジーヌ」が、この夏、日本の発酵食材をふんだんに用いた「Nipponキュイジーヌ 〜発酵〜」に進化した。たとえば看板料理の前菜「石(五つの意思)」は、五味(酸・塩・苦・辛・甘)をテーマにした5品をコース仕立てで提供するスタイルこそ以前と変わらないが、それぞれの味付けに発酵食材を取り入れているのが新しい点。しかも、発酵食材は日本の伝統的なものばかりだ。“酸”をテーマにした「鯵のルーロー」に使われているのは「べったら漬け」、“鹹(塩) ”をテーマにした「浅利のガスパチョ」に使われているのは「塩麹」といった具合である。そうした発酵食材の味は、言われなければ気づかないほどのさりげなさ。ただし、全ての皿に様々な発酵食材を使ったコースをデザートまで食べ終わると、発酵特有の深い旨みを体が感知し、そこはかとなく“日本”を感じる。
こうした発酵食材を浜田料理長がコース全品に取り入れたのは、「身体の内側から元気になっていただきたい」という想いから。ヒトの免疫細胞は約 6 割が腸に存在しているため、善玉菌を豊富に含む発酵食品を摂って腸内環境を整えると、免疫力アップの効果を期待できるのだとか。また、発酵によって栄養価や旨味が増した食品は、合わせる食材の新たな魅力を引き出す側面もあるとのこと。そのため、料理長は発酵食品と組み合わせるのに適した食材を集めるべく、改めて各地の生産者を訪ねて回ったという。
新しいコースには、今までは敢えて提供されていなかった肉も登場(これまでのコースは魚と野菜で構成されていた)。肉料理にももちろん発酵食材が使用されており、例えば「鴨のポトフ」のコンソメスープは、徳島県の「ねさし味噌」が隠し味となっている。深いコクのあるスープと鴨肉の旨味が相まった一皿は、日本人の感性に寄り添うような、穏やかな味わいが魅力だ。
「星のや東京」では、季節感あふれるしつらえや催しも好評。8月末までは、夏祭りの気分を楽しめる「東京・夏夜の宴」が開催されている。“三密”の心配のない日本旅館で夏の風情とNipponキュイジーヌを味わえば、心の底からリフレッシュできることうけあいだ。
星のや東京 東京都千代田区大手町1-9-1 ℡.0570-073-066(星のや総合予約 11:00〜20:00 ※火曜日を除く)チェックイン15:00〜、チェックアウト〜12:00 1泊1室8万4000円〜(税サ別、食事別) ディナー・コース1万4000円(税サ別)。 公式サイトhttps://hoshinoya.com/tokyo/ にて前日までに要予約(宿泊客のみ予約可)
文=小松めぐみ(フード・ライター)
(ENGINEWEB オリジナル)
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