昨年秋に日本仕様の発表があったにもかかわらず、コロナ禍により上陸が遅れていたランドローバーの末弟に雨の箱根で試乗した。
新型ディスカバリー・スポーツを前に、一瞬、兄貴分のディスカバリーかと勘違いした。ボンネットから連なるバンパーがすっきりし、顔つきがそっくりになっている。
ただしサイズはぐっと小さい。先代比で全長と全高はそのままの4610mmと1725mm。全幅のみ1905mmとプラス20mmとなったが、ほぼ同じといっていい。エンジンは2リッターガソリンが2種(200ps&250ps)と2リッターディーゼル(180ps)の3種類でこれまた同じ。9段ATで、オンデマンド式の4輪駆動システムを備えるのも同じである。では顔つき以外に何が違うのかといえば、骨格が別物になった。兄弟車のイヴォーク同様、横置きで電動化に対応するプレミアム・トランスバース・アーキテクチャーという新プラットフォームなのだ。なお、イヴォークに設定のあるマイルド・ハイブリッド仕様は、現時点では未導入である。
試乗車は2リッターディーゼル。乗り込むとイヴォークほど華美ではないが、ボタンの少ないインストゥルメント・パネルはすっきりとしていてむしろ好印象。サード・シートはあいかわらず乗り降りが大人だと厳しく、座面は小さく前下がりで、やはり短時間移動用かと思ったが、空調はよく効くし、突き上げも少なく、意外や居心地がいい。
低回転域から力強いエンジンや、やや重いステアリング・フィール、そして約2.1トンの重さをちゃんとドライバーに感じさせるランドローバーらしい走行感覚は従来通りだが、静粛性も乗り心地もずっと洗練されている。特に足まわりの仕立てがいい。試乗車は通常の機械式ダンパーだが動きは終始しなやかで、これならオプション設定の電制ダンパーは不要だと思った。
先代も約500万円~と競争力のある価格設定だったが、新型は450万円~とさらにお買い得な上に、最新の運転支援装備も充実している。これは優秀な実用車です。
文=上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=阿部昌也
(ENGINE2020年12月号)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
PR | 2024.11.21
LIFESTYLE
冬のオープンエアのお供にするなら、小ぶりショルダー! エティアムか…
2024.11.21
CARS
日本市場のためだけに4台が特別に製作されたマセラティMC20チェロ…
PR | 2024.11.06
WATCHES
移ろいゆく時の美しさがここにある! ザ・シチズン の新作は、土佐和…
2024.10.25
LIFESTYLE
LANCIA DELTA HF INTEGRALE × ONITS…
2024.11.19
WATCHES
エンジン時計委員、菅原茂のイチオシ 世界限定1200本! グランド…
2024.11.01
CARS
これは間違いなく史上最速のウルスだ! プラグイン・ハイブリッドのウ…
advertisement
2024.11.16
こんなの、もう出てこない トヨタ・ランドクルーザー70とマツダ2 自動車評論家の渡辺敏史が推すのは日本市場ならではの、ディーゼル搭載実用車だ!
2024.11.15
自動車評論家の国沢光宏が買ったアガリのクルマ! 内燃エンジンのスポーツカーと泥んこOKの軽自動車、これは最高の組み合わせです!
2024.11.15
GR86の2倍以上の高出力 BMW M2が一部改良 3.0リッター直6ツインターボの出力をさらにアップ
2024.11.16
ニスモはメーカーによる抽選販売 日産フェアレディZが受注を再開するとともに2025年モデルを発表
2024.11.20
抽選販売の日時でネットがざわつく 独学で時計づくりを学んだ片山次朗氏の大塚ローテック「7.5号」 世界が注目する日本時計の傑作!