現行型でスープラの兄弟車となったBMWのコンパクト・オープンスポーツのZ4。導入当初に試乗した直6モデルに続き、新たに取材車が用意された直4に乗った。
Z4に搭載されるエンジンは、兄弟車のトヨタ・スープラと基本的に同じ。4気筒にはスープラでいうところの258ps版と197ps版という出力の違う2種類のユニットを持つ。日本仕様のZ4、「sDrive 20i」の直4はそのうちの低出力版にあたるが、欧州には高出力版も「30i」の名で用意される。
今回試乗したZ4は4気筒モデルの最上級グレードとなる「Mスポーツ」で、固定式ダンパーのスポーツ・サスペンションと18インチ・タイヤが特徴となる。あと、意外に知られていないが、Z4は(非Mの)BMWとしては異例なことにランフラット・タイヤを履かない(素の20iは除く)。それもあってか、今回もアシ自体はけっこう硬めの“ピクピク”系なのだが、乗り心地は意外に良好だ。
それにしても、現行Z4は歴代モデルと比較しても、ボディ剛性感が飛びぬけて高く、重心もいかにも低い。つまり、基本フィジカルが非常に高い。以前にスープラの開発担当氏に聞いたところでは、開発当初は「自分たちはこれでポルシェに勝ちたい」と主張するトヨタに対して、開発担当のBMWが「そんなの無理」とかわす関係がしばらく続いたが、頑固なトヨタの姿勢に、そのうちBMWもどんどんその気になっていったんだとか。このZ4の高い基本フィジカル性能も、トヨタにネジを巻かれた結果だったとしたら、日本のクルマ好きとしてはちょっと誇らしい。
文=佐野弘宗 写真=篠原晃一
(ENGINE2021年2・3月合併号)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
PR | 2025.09.02
CARS
ベントレー・ベンテイガ EWB マリナーで九十九里から北総の小江戸…
2025.08.27
CARS
3度目の復活がある!?日産GT-R R35型 最後の1台がラインオ…
2025.08.26
CARS
1万回転に迫る! 新型ランボルギーニ・テメラリオV8ハイブリッドを…
2025.08.21
LIFESTYLE
まるでシェフが我が家に来たような居心地の良さ! 麻布十番の「La …
2025.08.23
CARS
「窓は手回し」 ”ぐっさん”山口智充が「元教習車」の”不便すぎる”…
2025.08.25
CARS
排気量1.5リットルで加速は日産GT-Rニスモ並み! これぞ純粋な…
advertisement
2025.08.27
タウンエースにもシエンタにもフリードにも負けていない!【約250万円〜購入可能】ニッサン湘南工場最後の逸品「NV200」に再注目
2025.08.31
価格は777万円から2000万円台へ 生産終了した日産GT-R、R35型16年の進化を振り返る
2025.08.27
【アンダー200万円】専用デカールやLEDライトでイメージ一新 スズキ・エブリイに特別仕様車のJリミテッド
2025.09.01
ポルシェ911とボクスターが2台まとめて退院 気になる修理代はいくら?【エンジン編集部長期リポート 79号車 ポルシェ911カレラ4S(996型)#74】
2025.08.27
これは和製「ルノー・カングー」だ! 閉鎖するニッサン湘南工場最後の逸品に再注目