ホンダのコンパクトSUV、ヴェゼルが8年ぶりにフルモデルチェンジした。ハイブリッド車をラインナップの中心に据えつつ、安価な自然吸気エンジン車も設定している。
ボディ・サイズは全長4330×全幅1790×全高1580~1590mmで、先代より全幅が20mmワイドで、全高が最大25mm低い。2610mmのホイールベースに変化はないが、パッケージングの改良で後席レッグスペースは35mm拡大された。
水平基調の外観は、後退したフロント・ピラーや取り付け位置をドア・パネルへ移動させたドア・ミラーと相まって視界を改善。また、F1関連の開発も行う研究施設、「HRD Sakura」の風洞を用いて、ボディ形状の最適化による空力性能向上を図った。
サスペンション形式は先代と同じだが、摩擦を低減しリアのダンパーやブッシュを改良。操舵系やボディの剛性向上と合わせて、ハンドリングと乗り心地を高めた。また、防音材の配置をエンジン車とハイブリッド車それぞれに最適化し、各部の補強構造を見直すことなどにより、振動やロードノイズを低減し、快適性を向上している。
主力のハイブリッド車は、フィット用の1.5リッター・ガソリン+2モーターをベースに、レイアウト変更でバッテリー・セルを増加し、エンジンとモーターを高出力化。最高出力106(エンジン)+131(モーター)ps、最大トルク127(エンジン)+253(モーター)Nmを発生する。また、エンジン車が搭載する新開発の1.5リッター直4自然吸気ガソリン・ユニットは最高出力118ps、最大トルク142Nm。FF車のWLTCモード燃費は、ハイブリッド車が24.8~25.0km/リットル、エンジン車が17.0km/リットルとなる。
ガソリン車が1機種、ハイブリッドが3機種で、2トーン・カラーなどを専用装備するハイブリッドの「PLaY」グレードは前輪駆動のみ、ほかのグレードは前輪駆動と4WDが設定される。
価格は、ガソリン・モデルが227.92~249.92万円、ハイブリッド・モデルが265.87~329.89万円。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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