2021.11.05

CARS

身銭を切ってでも欲しいクルマのマイ・ベスト20 モータリングライターの高平高輝が選んだ第1位は?

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたいと考える20台を挙げた。モータリングライターの高平高輝さんのマイ・ホット20の第1位は、ポルシェ911カレラだ!!

「これが最後のチャンス」だが、だからこそ冷静になって考えた


新しもの好きや自分のライフスタイルに最適だと自信がある人なら別だが、今焦ってBEVに飛びつく必要はまったくない、と言いたい。満足できる出来栄えのEVも徐々に出そろってきたが、もっとずっと魅力的な内燃エンジン車がたくさんある。これが最後のチャンス、という世の中のプレッシャーを今は冷静に見きわめたい。

1位 ポルシェ911カレラ&カレラ4クーペ(S含む)



何度も繰り返してきたが、それでもやはり実用性とパフォーマンス、そしてぎりぎり現実的な価格を考えるとスポーツカーとしての911の優位は揺るがない。コンパクトなボディのほうが好ましいので、最新型でなくても構わない。

2位 ランドローバー・ディフェンダー



新型ならやせ我慢せずに、たとえば白馬まで走っていける。進化は絶大である。自分の山を手に入れて、ディフェンダーで薪拾いにひと回り、なんていう生活に憧れる。たまに都会に出かける時のクルーズ性能もこの種の中で随一だ。

3位 アルピーヌA110(S含む)



オリジナル・モデルに憧れを抱くオヤジたちも納得せざるを得ない出来ばえ。もうリバイバルものにとやかく文句を言う歳でもないし。ピーキー過ぎず、だが軽快コンパクトなスポーツカーとして日常的実用性も問題なし。

4位 フェラーリ812(GTSを含む)



逆立ちしても手が届かない車は選ばないと一旦は考えたのだが、最高峰の自然吸気V12エンジンをスルーするわけには……、これぞフェラーリ。

5位 アウディRS4アバント



怜悧なエリート風デザインよりも精緻なエンジニアリングがアウディの真髄。季節天候を問わず長距離移動を可能にするクワトロの正統派。

6位 プジョー208(e-208含む)



キリッと引き締まった、だが“スポーツ”一辺倒ではないキュートなコンパクトハッチ。実用車として隙がないのがプジョーの流儀だ。

7位 アルピナB5(リムジン、ツーリング)/D5S(リム
ジン)



もうアルミやカーボンって年齢でもないので、後輪駆動モードなど必要ない人なら本家M5よりもずっと大人の雰囲気のこちらがお勧め。

8位 ルノー・メガーヌ(RS含む)



焦る必要はないけれど、メガーヌRSのようなホットハッチはこの先ますます肩身が狭いかも。たまに夜明けの山道を目指す熱いオジサンに。

9位 シトロエンC3



ゆるふわな感じが何となくかつての2CVを思い起こさせる。とはいえ飛ばしても不安感なし。性能競争とは一線を画すユニークさが清々しい。

10位 BMW 2シリーズ・クーペ



コンパクト・サイズの後輪駆動車は今や貴重な存在だ。軽快感と上質な走行感覚のバランスが見事。M2じゃなくてもまったくOK。

11位 メルセデス・ベンツCクラス・セダン&ステーションワゴン(AMG C43含む)

常に進化の歩みを緩めないプレミアムセダンの代名詞。アグレッシブすぎるルックスが気になるが、バリエーションも豊富だ。

12位 アウディA6/S6セダン&アバント

身だしなみには一分の隙もなく、エアサスペンション仕様なら足さばきも文句なし。アウディの完璧主義を形にしたサルーンだ。

13位 ポルシェ718ケイマンGTS4.0&GT4

大きく高性能に、そして高価になった911に比べれば依然としてコンパクトで身近な存在。ちょっとガサツな4気筒ターボよりぜひ6気筒版。

14位 アストン・マーティン・ヴァンティッジ(ロードスター含む)

野蛮さとエレガンスが共存している稀な正統派後輪駆動スポーツカー。飛ばすとなかなか手強いところもまた魅力的。英国いまだ侮れず。

15位 ジャガーFタイプ(コンバーチブル、R含む)

身体がしまっている上に姿勢がいいアスリートの雰囲気だ。ビビッドなハンドリングと洗練された乗り心地を備えたクーペの名作。

16位 シボレー・コルベット(C8)

実はこの一台だけまだ試していないのだが、大胆な挑戦に対する敬意と期待を込めてリストに入れた。しかもお買い得価格じゃないですか。

17位 マツダ・ロードスター

大きなことを言いながらあっという間に消えた車の何と多いことか。ロードスターを見よ。いつか手に入れると決意している人は多いはず。

18位 トヨタ・ミライ

燃料電池車を継続的に市販しているという事実だけで賞賛に値する。近年のトヨタFRプラットフォームの中では乗り心地も最良。

19位 スバル・レヴォーグ

誠実に課題に取り組んでモデルチェンジした姿勢に一票。まだまだ不満はあるけれど、現状に満足せず常に改良を続けてほしい。

20位 スズキ・ジムニー(シエラ含む)

道具としての意義が認められているからこそのロングセラーである。雰囲気で買った人は持て余すかもしれないが、その気持ちも分かる。

文=高平高輝(モータリングライター)



(ENGINE2021年9・10月号)

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