2021.10.04

CARS

元祖SUV風ワゴンが6代目に進化 新エンジンで走りも燃費も向上

スバルが7年ぶりにフルモデルチェンジを果たした新型レガシィ・アウトバックを日本初公開。さらに、その先行予約を開始した。

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初代は1995年にデビュー

レガシィ・アウトバックの初代が登場したのは1995年。2代目レガシィ・ツーリングワゴンをベースに200mmを超える高い最低地上高をはじめ、SUVの要素を盛り込んだ派生車種で、日本ではレガシィ・グランドワゴンという車名で販売された。その後、日本市場向けはランカスターと改称されたのち、2003年に4代目レガシィ・ベースに変更されたのを機に海外向けの名称であるアウトバックに統一されている。



元祖SUV風ステーションワゴン

現在は、メルセデス・ベンツの「オールテレイン」やアウディの「オールロード」、フォルクスワーゲンの「オールトラック」などSUV仕立てのステーションワゴンは多数登場しているが、このコンセプトを初めて取り入れたのはレガシィ・アウトバック。アウトバックこそがSUV風ステーションワゴンの始祖なのである。

今回登場した新型はアウトバックとしては6代目。新型レガシィは海外向けにセダンも用意されているが、日本に導入されるのはアウトバックのみとなる。





最新世代のアイサイトXを搭載

エクステリアは、先代との共通性を強く感じさせるデザインだが、前後フェンダーやボディ下部に装着されるスバルXVに似た樹脂製クラッディングなどでオフローダー的な雰囲気を高めている。従来モデルに対して、全長は50mm、全幅は35mm拡大。ただし、2745mmのホイールベースやミラーを含む全幅、最小回転半径は先代と同数値なので、取り回し性能は従来モデルと同じレベルが維持されているという。全高はグレードにより10〜70mm高い。全高のアップは13mm引き上げられた最低地上高だけでなく、大型ルーフレールを全車に装備したことによる影響も大きい。車両重量は100kgほど重くなっている。

ボディはインプレッサなどに採用される「スバルグローバルプラットフォーム」(SGP)をベースに、フル・インナーフレーム構造を組み合わせて車体剛性を最適化し、快適性や衝突安全性能の向上を図った。また、スバル独自の先進安全装備であるアイサイトは新世代型となり、あわせて高度運転支援システムのアイサイトXも標準装備する。





レヴォーグと同じダウンサイジング・ターボを搭載

水平対向4気筒エンジンは、新型レヴォーグにも搭載されている1.8リッター直噴ターボのCB18型。先代のFB25型2.5リッター自然吸気からダウンサイジング。最高出力は+2psの177ps/5200〜5600rpm、最大トルクは+65Nmの300Nm/1600〜3600rpmへと向上させつつ、発生回転域は引き下げられた。13.0km/リッターのWLTC燃費は従来モデルに対して0.4km/リッターの改善が図られている。

インテリアではメーターを液晶画面によるヴァーチャル表示とし、ナビゲーションのマップやアイサイトの作動状況の表示ができるようになった。インフォテインメントシステムはタブレット風の縦型11.6インチ・ディスプレイを採用し、アップル・カー・プレイとアンドロイド・オートに対応する。シートは、上級志向の「リミテッド」にナッパレザー、アウトドア色の強い「Xブレーク」に撥水ポリウレタンの表皮を採用した。

価格は日本市場向けの正式発表となる10月に公表される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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