2021.10.24

CARS

まるでダース・ベイダー!? 6.2リッターV8のキング・オブ・アメリカンSUV、キャデラック・エスカレード上陸!


advertisement


翌朝、新潮社駐車場を出て千葉の海岸を目指す。

4000rpmで最大トルク624Nmを発揮する6.2リッターV8は低回転域からトルクがあって、運転がラクだ。高速道路料金所からの加速なども十分で、巨体の重さを感じさせない。新たに採用された10段ATとのマッチングもよく、走りはとても滑らかだ。

高い静粛性も快適なドライブにひと役買っている。上質な内装と静かな走りはとてもマッチしていて、豪華クルーザーのようだと思った。

ハンドリングも期待以上だった。ステアリングの反応がシャキッとしていて、首都高速のコーナーなどでも不安な上屋のねじれや振動はない。

とはいえ、急かされるような気分とは無縁のクルマだ。贅沢な気分を味わいながら、ゆったりとクルージングするのがいい。

AKG製オーディオ・システムは36個のスピーカーを備える。ヘッドレストの両脇にも。

音楽好きの私にとって、嬉しい贅沢がもうひとつあった。それはオーディオ・システムである。ハーマン・インターナショナル傘下のAKGによるオーディオ・システムはなんと、車内に36個のスピーカーを備えている。スピーカーはヘッドレストの両脇にも備えられ、直接耳にビンビン来るのだ。

自分のスマホを繋いで先日亡くなったばかりのドラマー、チャーリー・ワッツを偲び、ローリング・ストーンズを聞いたら、その音像の鮮やかさに度肝を抜かれた。備え付けのカー・オーディオのなかで、最も優れたものだと思う。

新型キャデラック・エスカレードには、レンジローバーやメルセデス・ベンツGクラスとは別の贅沢さがある。1950年代に贅沢を極めたキャデラックというブランドの本質が新型エスカレードにはあるような気がした。

そして、それを選ぶ人が本当のリッチ・マンなのかもしれない。

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

トラックっぽさが払拭され、乗り味が劇的に向上した新型エスカレード。大きさを含めなにもかもが贅沢だ。

■キャデラック・エスカレード・スポーツ
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 5400×2065×1930mm
ホイールベース 3060mm
車両重量 2740kg(車検証)
エンジン形式 V型8気筒OHV
総排気量 6156cc
最高出力 416ps/5800rpm
最大トルク 624Nm/4000rpm
変速機 10段AT
サスペンション 前 ダブルウィッシュボーン/エア 後 マルチリンク/エア
ブレーキ 前&後 通気冷却式ディスク
タイヤ 前&後 275/50R22
車両本体価格 1520万円

(ENGINE2021年11月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement