2021.10.29

CARS

【第16位】フェラーリ・ローマ 60年代の趣が漂う今最も美しいフェラーリ!【エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス2021】

雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス」の2021年版で16位となったのはフェラーリ・ローマだ。見た目はクラシカルかつエレガント。エンジンは官能的でパワフル。これぞフェラーリだ、まるで昔のフェラーリを思わせる、と賞賛のコメントが続いた。そんなローマの魅力をホット100選考委員のコメントとともに紹介する。

【エンジン・ホット100ニューカーズ!】上位20位に選ばれたクルマはこちら


こんなにエレガントなフェラーリは初めて

「最も重要なのは、フェラーリらしいクラシカルな美があること」(清水草一さん)、「これほどまでにエレガントなフェラーリは初めて」(佐藤久実さん)、「とにかく、そのスタイルだけでヤラれてしまった」(山崎元裕さん)。おそらく日頃から多くのフェラーリに接しておられるこの御三方をしてこう言わしめるフェラーリ・ローマ。ほかにも「クラシカルでありながら最新のトレンドもとりいれたまさにレトロモダン」(石井昌道さん)、「世界で一番美しくエレガントなクーペ」(藤原よしおさん)など、いずれもスタイリングへの評価が集中している。



または少し言い方を変えて「皆を振り向かせる力がある」(西川淳さん)、「ハッとさせられるスタイリング」(荒井寿彦さん)、「見ているだけでゾクゾクするくらい強烈な色気を発散する」(村上 政さん)など、そのオーラ、佇まいに言及したコメントも目立つ。まあフェラーリであればそもそも他車とは一線を画する存在感があるが、それでも、わざわざローマに対してそうしたコメントがあるところがポイントだろう。

「これぞ21世紀に蘇った250GTルッソ」とも藤原よしおさんがコメントされているとおり、60年代の趣をそこはかとなく漂わすところが実に心地よい。話はまったく逸れるが、同様の文脈でいすゞ117クーペがまさにこういうセンスで現代に蘇ってくれたら、どんなに喜ばしいことだろう……と思う。

フェラーリ・ローマ 全長×全幅×全高=4656×1974×1301mm。ホイールベース=2670mm。車両重量=1630kg。フロントに搭載される3.9リッターV8ターボは最高出力620ps/5750-7500rpm、最大トルク760Nm/3000-5750rpmを発生、8段自動MTを介して後輪を駆動する。車両価格=2676万円~

「アクセルを踏めば牙をむく」(石井昌道さん)、「走れば8気筒エンジンが官能的」(佐藤久実さん)の指摘は、もちろんフェラーリならばこそ。とはいえ、今年春のエンジン大試乗会で試乗した際、100km/h、8速、1500rpmを切るほどのクルージングでも僕には十分だった。まさに村上編集長が提示した「いま、ここ」を体現しており、こういうクルマこそ、ガサガサとした今の時代に心のヒダを優しく撫でてくれ、潤してくれると思った。

僕はフェラーリ・ローマとは対極のチンク・オーナーの分際だが、大試乗会のときにも書いたのだが、フェラーリ・ローマの額面相当が当たる宝くじを買いたいと初めて思ったほど、気持ちにササった。

個人的には背中にエンジンのないフェラーリの世界観がどちらかといえば好みだが、ハードウェアは最新ながら、どこか郷愁をおぼえる味わいがいい。

文=島崎七生人 写真=柏田芳敬

(ENGINE2021年9・10月号)

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