2021.11.05

CARS

シボレー・コルベットにZ06が追加 量産V8自然吸気最強の679psを発生

2019年にミドシップへと大変貌を遂げた8代目シボレー・コルベットに高性能バージョンのZ06が追加された。

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レース・マシン由来のエンジンを搭載

標準仕様の6.2リッターV8OHV自然吸気エンジンに換えて搭載されるのは5.5リッターDOHC直噴V8のLT6。先代のZ06は機械式過給、いわゆるスーパーチャージャーを装着したユニットだったが、新型はレース・マシンのC8.R用ユニットの市販バージョンというべきものが選ばれた。



レヴリミットは8600rpm

4代目に設定されたLT5以来となるDOHCユニットで、最高出力は679ps/8400rpm、最大トルクは623Nm/6300rpm。市販車用の自然吸気V8としては、史上最強のパワーだという。

アルミ製のブロックから新開発されたLT6は、鍛造アルミ製ピストンとチタン製コンロッド、チタン吸気バルブとナトリウム封入排気バルブ、フラットプレーン・クランクシャフトなどを採用。ボア×ストロークは104.25×80.0mmのショートストローク型で、レヴリミットは8600rpmに達する。



ワイド・フェンダーで性能と迫力をアップ

トランスミッションはデュアルクラッチ式8段自動MT(DCT)で、後輪を駆動する。タイヤは前275/30ZR20、後345/25ZR21のミシュラン・パイロットスポーツで、標準装備は「4S・ZP」、オプションのZ07パッケージでは「カップ2R・ZP」を履く。

トレッドも広がり、これをカバーするためにフェンダーは前30mm、後40mm拡幅。あわせて、エアインテークを拡大し、空力に配慮した外装パーツを追加している。299.3km/hでのダウンフォースは通常モデルより165.6kg増加している。



サスペンションやブレーキも強化

サスペンションはマグネティックライドのバージョン4.0を搭載し、日常使いでの快適性とサーキットレベルの走行性能を両立。ローンチコントロールや、サーキット走行にも対応するトラクションコントロール、電子制御LSD、前6ポット、後4ポットのキャリパーと前370mm、後380mm径のディスクを持つブレーキ・システムなど、強力なエンジンに見合った装備も与えられている。

またZ07パッケージは、リア・ウイングやアンダー・ボディのストレーキなどによりダウンフォースをさらに増強。また、バネ下重量を18.6kg削減するカーボン製ホイールや、ディスク・サイズが前398mm、後391mm径となるカーボンセラミック・ブレーキなどが奢られる。Z07仕様の車両重量は1561kgだ。

生産は1981年からコルベットをつくり続けているケンタッキー州ボーリンググリーン工場で、エンジンは工場内のパフォーマンス・ビルド・センターで、熟練行が手組みする。生産開始は2022年夏となる予定だ。





文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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