スタイルのある時計が欲しい！　MINASE(ミナセ)篇

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クルマは移動の手段としても役に立つだけでなく、退屈な日常をウキウキした気分に変える不思議な魅力を併せ持っている。時計も同じだ。時刻を知る道具であることを超えて、着けるだけで生活に彩りを添えてくれる良きパートナーでもあるのだ。だからこそクルマも時計も、自分に合ったスタイルのある1台、1本を選びたい。そんな想いを込めて、日本の匠の技が光るミナセの魅力を時計ジャーナリストの大野高広が解説する。

日本の伝統工芸を愛し、日々を丁寧に暮らす価値観に寄りそう

もし、初対面の商談相手がこの時計を着けていたら、と想像してみた。最初はジャケットの袖口からチラチラとのぞく多面体リュウズに「あまり見かけない時計だな」と少し興味をそそられる程度か。

だが、彼がジェスチャーをまじえて語る口調が熱を帯びるにつれて、光を受けてブレスがキラリと反射し、次の瞬間にはケース、インデックス、針へと輝きが複雑に行き来する。どうやらダイアルはグラデーションっぽいぞ。あっ、ドリルマークの12時インデックス......!

商談が無事に終わったあとで、私は「いい時計をお持ちですね」と、ひとこと付け加えるはずだ。細部まで手作業で仕上げられた伝統工芸のような時計を愛用する彼は、きっと仕事も丁寧できちんとしているだろう。会社名になびかず、本質を見極めようとする審美眼にも優れているかもしれない。少なくとも、浮ついた人ではない、と。

ミナセのディヴァイドは、見る人にそんな印象を与える国産時計だ。ケース上下、4つのラグを分割構造にすることで、既成概念を超える立体感とシャープなエッジを生み出し、アイコニックな"雪平模様"を施したダイアルが、日本的な柔らかな陰影を醸し出している。すべてのパーツに込められた職人魂と造形美に酔いしれたい。

ディヴァイド
モデル名はエスペラント語で「分割」の意味。見る角度によって表情を変える造形と、多面体による複雑な輝きが特徴だ。あらゆる面とエッジに日本の誇るザラツ研磨を施し、独自のケースインケース構造を採用する。伝統工芸の寄木細工のようにパーツを細分化して、永続的なメンテナンスを目指したMORE構造のブレスにも注目したい。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40.6mm、5気圧防水。59万9500円。

ラバーストラップ仕様のモデルも用意されている。ブレスレットからストラップに変わると、雰囲気もスポーティな佇まいに。46万7500円。

シースルーのケースバックから覗くのはETA2892ベースの自動巻きムーブメント。ただし、ローターにはブランドロゴをモチーフとした穴加工が施され、その間からもムーブメントの動きが確認できるなど、こだわりが感じられる。

◆ミナセの詳しい情報はコチラ◆

INFORMATION

精緻な技で作られるミナセのコレクションが揃うフェアが以下の店舗にて開催中。

◯阪神百貨店梅田本店「ジャパンウォッチフェア」開催
期間：12月8日〜12月25日
会場：8階ウォッチギャラリー
https://www.hanshin-dept.jp

◯丸善丸の内本店「ミナセフェア」開催
期間：開催中〜12月７日
会場：4階時計売り場
https://www.maruzenjunkudo.co.jp/maruzen/top

◯小田急百貨店町田店「ミナセフェア」開催
期間：開催中〜12月28日
会場：4階時計売り場
https://www.odakyu-dept.co.jp/machida/index.html

◆ミナセの詳しい情報はコチラ◆

問い合わせ=協和精工 Tel.04-7186-6071

文＝大野高広写真＝近藤正一スタイリング＝石川英治（T.R.S）
（ENGINE2022年1月号）

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