2021.11.30

CARS

300psの新エンジンやエアロキットでバージョン・アップ アルピーヌA110がさらなる進化を遂げた

アルピーヌA110の一部改良モデルが本国で発表された。今回の変更ではラインアップが見直されたほか、エンジン出力の向上や装備の見直しも行われている。

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グレード体系を見直し

これまでA110は、A110の特徴を最大限に活かすスポーティで簡素な「リニア」、革シートなど豪華な装いを持つ「リネージ」、さらに途中で追加された高出力エンジンと硬めの脚まわりを持つ「S」という3つのカタログ・モデル=通常販売モデルのほか、「GT」などの限定車も登場していた。



限定車だったGTがカタログ・モデルに昇格

それらに替えて、新しいラインナップとして設定されたのは、ベース・グレードの「A110」、スポーツ性を強めた「A110S」、ラグジュアリー志向の「A110GT」の3グレードだ。3グレードは装備の違いだけでなく、メカニズムの設定も異なる。

新しいA110では、出力の異なる2種類の1.8リッター・エンジンと、セッティングが違う2種類のシャシーを用意。ベース・グレードは、252ps/320Nmエンジンとスタンダードな「アルピーヌ・シャシー」を有し、タイヤ・サイズはフロントが205/45R17、リアが235/45R17、ブレンボ製ブレーキは前後とも296mmのディスクを装着する。0-100km/h加速は4.5秒だ。



リア・ウイングを備えたエアロキットを新設定

A110Sは、これまでのA110S用よりも8ps/20Nmの出力向上が図られた300ps/340Nmの高出力エンジンと「スポーツ・シャシー」を採用。前215/40R18/後245/40R18のタイヤ、アルミハブを備える320mmブレーキディスク、サベルト製スポーツシートを装着し、専用エアロキットやセミスリックのミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2コネクトをオプション設定する。0-100km/h加速は4.2秒。最高速度はほかの2グレードより10km/h高い260km/hで、大型化したカーボン製フロント・リップスポイラー、カーボン製リア・ウイングなどがセットになったエアロキットを装着した場合は275km/hまで引き上げられる。なお、エアロキットはダウンフォースの拡大にも寄与する。



新グレードのGTはリネージの進化版

限定車からカタログ・モデルに昇格したA110GTは、300psの高出力エンジンにアルピーヌ・シャシーを組み合わせる。ただし、タイヤとブレーキは同じアルピーヌ・シャシーでもベース・モデルとは異なる18インチの40タイヤと320mmディスクのブレーキを装着する。また、リア・ビューカメラや革シートなどを追加し、装備の充実を図っている。

3グレード共通の変更点は、7.0インチのタッチ式ディスプレイを備える新型マルチメディア・システムを導入。Googleのシステムをベースにしているが、AppleとAndroidいずれのスマートフォンとの連携も可能だ。またA110Sには標準、それ以外にはオプションで、アルピーヌ・テレメトリーを内蔵。車体各部の状態や加速度などをリアルタイムでモニタリングし、サーキットでのタイム計測なども行える。

欧州での価格は5万9500〜7万1500ユーロ(約763〜917万円)。時期は未定ながら、今後の日本導入もアナウンスされている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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