2021.12.10

LIFESTYLE

反田恭平は第2位! ショパン・コンクールにかけた3人のピアニストたちの熱い思い


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反田恭平は2014年からモスクワ音楽院で学び、16年には東京・サントリーホールでデビュー・リサイタルを開き、完売となった。現在はショパン大学でさらなる研鑽を積んでいる。彼は長年ショパン・コンクールに憧れ、コンクール会場であるフィルハーモニーでも響きがホールの隅々まで届くよう、コンチェルトではオーケストラの響きに負けないようからだを作り、満を持してショパン・コンクールに臨んだ。



予選から全身全霊を傾けた演奏だったが、とりわけ印象に残ったのは本選で演奏したショパンのピアノ協奏曲第1番。本人いわく「すべての作品のなかでこのコンチェルトがもっともすばらしい作品だと思う」。その愛奏曲をワルシャワのステージで演奏し、「夢がかない、感極まった」そうだ。

ピアノをやめたいと思ったことも



小林愛実は前回のショパン・コンクールのファイナリストに選ばれたが、上位入賞は果たせなかったため、再挑戦して入賞をつかんだ。コンクール直前にはショパンの「前奏曲集他」をリリースしたが、これはコンクールの第3次予選でも演奏し、高い評価を得た作品だ。



彼女はアメリカに留学後、一時期ピアノをやめたいとまで思い悩む。前回のコンクールはそんな気持ちが揺らいでいる時期に参加したが、ステージに出た途端、演奏に没頭。「やっぱりピアノが好き」と思い直した。今回は再挑戦し、見事入賞を果たした。「順位よりも自分の音楽を表現したい」という気持ちが勝り、感情豊かな演奏が審査員と聴衆の心をつかんだ。

文=伊熊よし子(音楽ジャーナリスト)

(ENGINE2022年1月号)





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