2021.12.28

CARS

物流の底辺を支える縁の下の力持ちダイハツ・アトレーとハイゼットがフルモデルチェンジ

ダイハツが軽商用車のハイゼット・カーゴとアトレーをフルモデルチェンジ。新規開発のプラットフォームやドライブトレインを採用した。

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新型プラットフォームを開発

今回のモデルチェンジでは、ダイハツが掲げる新たな開発思想「DNGA」を商用車に初めて採用。ボディは骨格構造を最適化し、車体を拡大しつつ、軽量化と剛性向上、静粛性の改善を図った。サスペンションも見直し、積載重量が大きい際にも優れた操縦安定性と乗り心地を実現するという。





4段ATに替えCVTを採用

駆動系では、FRレイアウト用のCVT(無段変速機)を新開発。既存の前輪駆動用CVTの部品を一部流用しつつ、床下に搭載するための小型化や、変速比幅を拡大。これまでの4段ATに対し、加速性能や燃費性能を向上させた。また、CVT車にはクラス初の電子制御4WDを設定した。

商用バンのハイゼット・カーゴは、車体側面やバック・ドアの傾斜を最大限なくし、室内の凹凸も少なくすることでクラス最大の積載スペースを確保。また、荷物の固定などに活用できる荷室ナットの数を従来の約2倍に増加した。



室内も機能性を重視

前席周辺の収納スペースには、収納するアイテムの種類や形状、収納の仕方などを調査し、ユーザーの要望を多数反映。インパネ・アッパートレイの新設やオーバーヘッド・シェルフの拡大など、運転席から手が届く範囲を中心に使いやすさを高めた。

エンジンは0.66リッター直3で46ps/60Nmの自然吸気と64ps/91Nmのターボの2タイプ。どちらもFRの2WDと4WDが設定されるが、変速機は自然吸気が5段MTとCVTなのに対し、ターボはCVTのみとなる。価格は104.5〜160.6万円。

車体後方が荷台状になっておりトラック的な使い方ができるハイゼット・デッキバンも、従来通りラインナップしている。こちらは自然吸気エンジンのみで、価格は132〜170.5万円。



アトレーは4ナンバー化

アトレーは全車4ナンバー登録に変更。レジャーユースでの積載性を重視することでダイハツ・タントやホンダN-BOXといったハイト系ワゴンとの明確な棲み分けを図った。ハイゼット・カーゴをベースに内外装を質感の高い仕立てとして、乗用車的な快適装備を追加している。また、新たなバリエーションとしてハイゼット譲りのデッキバンも導入された。

アトレーは0.66リッター直3ターボ+CVTのみで、2WDと4WDが選べる。価格は156.2〜206.8万円。



ハイゼット・トラックもマイナーチェンジ

あわせて、ハイゼットトラックをマイナーチェンジ。完成の域に達しているという基本構造を継承しつつ、4段ATに替えて新開発のCVTを採用するなど各部の改良を施した。価格は90.2〜145.2万円となっている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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