2021.12.31

CARS

伊藤かずえさんのシーマを復活させた日産 レストア事業拡大の礎になるのか

日産が俳優の伊藤かずえさんが新車時から30年以上乗り続ける初代シーマことY31型セドリック・シーマをレストア。その完成披露イベントが、東京・銀座のニッサンクロッシングで行われた。

オーテックジャパンを中心に見事復活

レストアのきっかけは伊藤さんのSNSだった。点検での入庫時に、ディーラーから納車30年を祝い花が贈られたという投稿に大きな反響があり、日産にはSNSの閲覧者からレストアを望む声も寄せられた。そこから、このプロジェクトが立ち上げられた。



完成度の高さは想像以上

20214月下旬には日産グループのオーテックジャパンへ入庫。その後の随時配信される作業状況も注目を集めており、ついにお披露目とあって報道陣が詰めかけたが、その仕上がりには会場から感嘆の声が上がった。

生産終了部品は現車のものを再生し、交換せざるをえないものはサプライヤーに協力を仰いで製作したという。伊藤さんが報道陣に「びっくりしますよ」と語ったエンジンルームには、カタログから抜け出してきたように輝くVG30DETが鎮座していた。シートの生地などは風合いまで再現して新調しており、まるで新車のよう。費用は「新車価格以上」だったという。



部品調達をはじめ、障害は多い

「きれいになりすぎてこわいですね、運転するのが……。どうしよう?」とさえ伊藤さんに言わしめたシーマだが、気になるのは、こうした旧車の修復を日産が事業化するのか、という点だ。ニスモではR32〜34型スカイラインGT-Rを対象にレストアメニューを用意しているが、対象車種拡大には部品調達など障害が多い。そのため、現時点では検討中ながらも、実施は未定とのことだ。



最近は、各社が車種限定ながらもパーツ復刻の動きを見せつつある。エンジン廃止を前提とした脱炭素化という時流には逆行するのかもしれないが、日産が今回のレストアについて語った「乗り続けられていることに感謝し、この先も快適で楽しいドライブをしていただきたいとの想い」が本物なら、最低限の保守部品からひとつでもいいので供給を増やして欲しいというのがオーナーたちの想いだと思う。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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