2023.02.12

CARS

所有したクルマは200台以上! 1959年型のロータス・エリートを終のクルマとする79歳のカーガイの「ひとの3倍働いて、ひとの2倍好きなことをする」という言葉、すごいです!

1959年型のロータス・エリートとミニ・クラブマンと中山さん。

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「クルマも好きだけど、それ以上にひとが好きなのかもね」。ロータス・エリート(1959)を終のクルマとしミニ・クラブマンなど200台を乗り継いだ中山隆範さん。若かりし頃から夢を持ち続け、目標のクルマを1台1台手に入れてきた努力のひとは、数多くのクルマとクルマ好きとともに過ごしてきた人生を、そう振り返った。

エリートに一目惚れしたのは65年前

福岡からクルマで約1時間。大村湾を挟んで長崎空港の対岸あたりに、目指すコンクリート打ちっぱなしのガレージ・ハウスは建っていた。使い込んで味わいのあるC180ステーションワゴンと綺麗なCLAという2台の新旧メルセデス・ベンツの横をすり抜け、シャッター横の扉を開くと、鮮やかなウェッジウッド・ブルーのロータス・エリートと、木枠の付いたグリーンのミニ・クラブマンが出迎えてくれた。

2017年にやって来たエリートは1959年型。中山さんにとってセブン、エリーゼ、ヨーロッパ、コルティナ、エラン2台(FHCとDHC)に続く7台目のロータス。後方の階段下に置かれているのはエリートと同い年のパリラ175。

「遠くから“爺のおもちゃ箱”へようこそ。クルマとウェッジウッドの花瓶がよく似合っているでしょう。この花、僕が生けたんだよ」

そういって笑うのは中山隆範さん。このガレージ・ハウスの主であり、終のクルマとしてエリートを手に入れた、生粋の趣味人である。

現在79歳の中山さんがエリートに一目惚れしてしまったのは、もう65年近く前のことだ。

「うわっ! これって、なんちゅうクルマかね!?」

友人に見せてもらった小さなエリートのミニカーとの出会いが、中山さんのクルマ趣味の起点になった。そして国産車のメカニックとして働きながら、気になる欧州の自動車会社へ直接手紙を送り、カタログを少しずつ集めた。ポルシェもロータスもメルセデス・ベンツもジャガーも、若き中山さんの熱意に応え、当時の最新モデルの資料を送ってくれた。プロトタイプだったポルシェ901や、300SLのカタログもあった。1000冊ほど集めたが、多くは同好の士に委ねたという。

そんな中山さんの最初の愛車になったのは、エリートと同じ2ドア・クーペのマツダのR360だった。それがホンダS600クーペに変わる頃には販売の現場に飛び込むことになり、クルマの世界にさらに深く関わるようになる。

“朝駆け”と称して雲海を見に早朝ドライブをすることも多いとか。

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