2022.05.02

CARS

伝統の名に相応しい! アルファ・ロメオ・ステルヴィオ2.0ターボQ4ヴェローチェに5人のモータージャーナリストがイッキ乗り!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

アルファロメオ・ステルヴィオ2.0ターボQ4ヴェローチェ

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。アルファ・ロメオ初のSUVとしてデビューしたステルヴィオの上級グレードであるヴェローチェには、九島辰也、松田秀士、山田弘樹、生方 聡、藤原よしおの5人のジャーナリストが試乗した。

伝統のスポーティ・グレードが復活

2021年6月、アルファ・ロメオのSUV、ステルヴィオに新グレード、ヴェローチェが追加された。アルファ・ロメオ伝統の名を持つこのグレードは、ボディ同色のサイド・スカート、リア・バンパーで化粧されるほか、ダーク・エキゾースト・パイプ・フィニッシャーなどを装着する。全長×全幅×全高=4690×1905×1680mm。ホイールベース=2820mm。車両重量=1810kg。ヴェローチェは2リッター直4ターボと2.2リッター直4ターボ・ディーゼルの2モデルに設定される。今回の参加車両はガソリン仕様で2リッター直4ターボは最高出力280ps/5250rpm、最大トルク400Nm/2250rpmを発生、8段ATを介し4輪を駆動する。2.0ターボQ4ヴェローチェは720万円。




しっかりアルファ! クルマ好きを熱くする/九島辰也


アルファ・ロメオと聞くだけでなんかワクワクしてしまうクルマ好きは多いことだろう。このブランドを知れば知るほどそう感じてしまう。彼ら自身もそれはわかっていて、先日もジュリアとステルヴィオにGT1300ジュニアをオマージュした限定車をラインナップした。それを聞いてジウジアーロがデザインした60年代のフォルムを思い浮かべてしまうのは至極当然のこと。当時のボディカラーを現代風に解釈したカラーリングはニクイ演出だ。そんなブランドの売り出し中のモデルがステルヴィオ。世界的なSUVブームに向けて開発された。注目すべきは背が高くなってもしっかりアルファ・ロメオしていること。逆三角形のグリルに象徴されるデザインもそうだし、走りもそう。軽めのパワステを左右に振ると、面白いように軽快なフットワークを見せる。背を高くしたスタイリングからは想像できない身のこなしだ。思わず元気になってしまう。さすが。なりより好みなのがステアリング上のスターター・ボタン。これぞまさにクルマ好きを熱くする魔法のボタンである。

ダブル・ステッチを施したレザー・ダッシュボード、アルミニウム・パネルで装飾したインパネやセンター・コンソール、さらにはスポーツ・レザーシートなどを用いて、全体的にスポーティな雰囲気に仕立てられている。

セクシー度アゲアゲで走りも個性的!/松田秀士

そこにいるだけで血が騒ぐような、見るからにイタリアン・テイストたっぷりなシルエット。SUVでもここまでできるんだ! と、言いたげなグラマラスなエクステリアは、機能性やエアロダイナミクスだけにとらわれたりしていない個性の塊だ。だから乗る前からワクワクする。乗り込んでステアリングを握れば、そこから目に入るインテリアの隅々までラテンのテイストがちりばめられている。どうやったらこんなセクシー度アゲアゲのクルマが作れるのだろう? と考えてしまうほどに。だからといって見てくれだけではない。エンジン・スターターをプッシュすれば、眠りから覚めたようなけだるい咆哮が、走り出すためのウォーミングアップをしているかのようだ。そしてアクセルを踏み込めば鋭いピックアップとともに2.0リッター直4ツインスクロール・ターボが背中をシートバックに押し付け続ける。伸びのある加速。ヴェローチェはイタリア語で「速い」の意だ。ステアリングを切り込めば、鋭い反応でノーズが方向を変化させる。締りの効いたサスペンションがしっかりと大地を掴んでいた。


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