2022.04.03

CARS

いま一番欲しいSUV! ランドローバー・ディフェンダーに5人のモータージャーナリストがイッキ乗り!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

ランドローバー・ディフェンダー110 X D300

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。あっと驚くデザインとアルミモノコックに四輪独立サスペンションというモダンで洗練されたSUVに生まれ変わったディフェンダーには、山崎元裕、小川フミオ、佐野弘宗、佐藤久実、日下部保雄の5人のジャーナリストが試乗した。

すべてを刷新! 受け継いだのはその名称とデザイン・モチーフのみ

2代目ディフェンダーはアルミ・モノコックのシャシーをはじめ初代からすべてを刷新。受け継いだのはその名称とデザイン・モチーフの一部のみである。日本仕様はホイールベースの異なる90と110という2種類のボディと、300ps/650Nmを発揮する3リッター直6ディーゼル・ターボおよび、300ps/400Nmの2リッター直4ガソリン・ターボの2種類の組み合わせとなるが、ディーゼルが選択可能なのは110のみ。いずれもスターターや発電機を兼ねるモーターのアシストが加わるマイルド・ハイブリッドで、8段ATを介して4輪を駆動する。全長×全幅×全高=4945×1995×1970mm。ホイールベース=3020mm。車両本体価格=1171万円(スペックはすべて試乗車の110 X D300)。



マイ・ガレージにディフェンダーが収まっている妄想から逃れられなくなった!/佐藤久実

クルマはモデルチェンジのたびに進化しているが、このクルマほど隔世の感を覚えるものはない。ディフェンダーには苦い思い出があり、20年ほど前、出張帰りに先代のリアシート(横向きのエマージェンシー・シート) に座ること約400Km 。何の罰ゲームだろうと思うほど、乗り心地が悪かったのを覚えている。しかし、新型は私のディフェンダーに対するイメージを一新してくれた。ラダーフレームからモノコックとなり、快適な乗り心地に。本格的オフローダーの性能を持ちながら、何のエクスキューズもなく街乗りでも乗用車的な快適性が得られるのがすごい。ちょっとファニーフェイスなのが意外だが、デザインもオシャレだし、ディテールまで凝った機能や装備がある。デビューした時、ガチ買いモードでいたが、自宅駐車場に入らず諦めた。が、未練がましく改めてスペック表を眺めていたら……。あれ? 私は何を見ていたんだろう。日本仕様だとギリギリ入りそうじゃない。あー、マズイ。マイ・ガレージにディフェンダーが収まっている妄想から逃れられなくなった。

写真のような革と木を用いた豪華な仕立ても似合うが、素っ気ない樹脂素材だけの仕立ても意外とよく似合う。ドア・パネルのトルクスねじを剥き出しにした(ように見せている)造形など、道具感もうまく演出している。

エクストリーム・スポーツ的にまとめる“いま・ここ“っぽいセンスが抜群!/ 佐野弘宗

ディフェンダーといえばラングラーにGクラス、あるいはランクル、ジムニー同様に、つい最近まで「現代に生き残ったワークホース」だった。しかし、ライバルたちが独立ラダーフレームやリジッド・サスペンションといった古典的構造からなかなか脱却しない(できない?)のに対して、ディフェンダーはひとり、アルミ・モノコック構造に四輪独立サスペンション、電子制御フルタイム4WD……と、洗練された乗用専用SUVに生まれ変わった。そのいっぽうで、本格マニア層から雰囲気重視ライト層まで理解しやすいキャラクター設定は絶妙というほかないが、そんな世界観をさらに分かりやすくまとめたのが、この「X」である。既存グレードより悪路テイストを強調した新グレードだが、そのおかげで舗装路でも穏やかで快適なのが嬉しい。しかも、それを古式ゆかしい作業車風ではなく、エクストリーム・スポーツ的にまとめる“いま・ここ“っぽいセンスが、今のランドローバーのすこぶる商売上手なところだ。だれもが素直にほしくなる。



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