2022.04.26

WATCHES

【 vol.2「30万円」台篇】時計ジャーナリストが自信を持ってオススメする 50万円までで買える「価格を超えた価値ある時計」はコレだ!

円安や原材料の高騰などで進むインフレ。その影響は時計にも表れ始めている。しかし、ご安心あれ。実はお値段以上のお得なモデルも少なくないのだ。というわけで、時計ジャーナリストが選ぶ財布に優しい30万円台で購入できる実力派モデルを紹介します!

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デザイン、性能ともに旬なモデルが集結 大野高広のイチオシ! タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300 ナイトダイバー

夜遊びしたくなる、スペシャルな一本

薄く、軽く、ラグも短くなってフィット感を高めたケースと、セラミックベゼルやインデックスなど随所に施したファセットが特徴的な人気ダイバーズに、超個性派が加わった。1983年初出で、1987年公開の『007/リビング・デイライツ』のナイトシーンに登場した当時と同じ前面蓄光文字盤を採用し、インデックス&指針に別色のスーパールミノバを塗布。マットブラックDLCとセラミックベゼルによる全身ブラックの43mmケースが、夜遊びを盛り上げてくれる。ただし、映画館では目立ちすぎるのでご用心を。自動巻き。ステンレススティール、300m防水。39万6000円。

インデックスと時針はダイアル部より明るいグリーンに、また分針はブルーに発光するため、暗所でも瞬時に時刻確認しやすい。ナイトシーンが楽しくなる時計だ。

裏蓋には潜水士のヘルメットをイメージした刻印。正面を向くよう、ベゼル下から貫通させたビスで固定するなど、細部までこだわり満載。

菅原茂のイチオシ! エプソン オリエントスター スケルトン

他に類を見ない希少スケルトンだ!
オリエントスターが70周年を記念して昨年発表した新世代の「スケルトン」は、文字通り革新的なモデル。最大の特徴は、国産の機械式では初めて脱進機にシリコン製ガンギ車を用い、日差+15~-5秒の高精度と約70時間の長時駆動を実現する最新の手巻きスケルトンムーブメントである。スケルトンならではの美観も秀逸だ。これで31万9000円とは、お買い得というほかない。手巻き。ステンレススティール、ケース直径38.8mm、5気圧防水。

エプソンの高精細プリントヘッドの製造にも使われているMEMS加工技術を活かした自社発のシリコン製ガンギ車は3件の特許を登録。

福田豊のイチオシ! ロンジン レジェンドダイバー

ヴィンテージなデザインが最大の魅力

ETA2892のチューンナップモデルというのは時計通好みのジャンルだが、「ロンジン レジェンド ダイバー」は年々進化しているのも見どころ。最新作はシリコン製ひげぜんまい採用のエクスクルーシブ仕様で、パワーリザーブも72時間に延長。そしてもちろん最大の魅力は1960年代のダイバーズを復刻したヴィンテージなデザイン。グラデーションダイアルも素敵だ。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径42mm、30気圧防水。31万4600円。

ボックス型サファイアクリスタル風防が目を引く魅力のポイント。特徴的な2つのリュウズも格好良い。ミラネーゼブレスレット仕様もあり、こちらもおすすめだ。

竹石祐三のイチオシ! セイコー プロスペックス スピードタイマー メカニカルクロノグラフ リミテッドエディション SBEC007

編集センスと優れた技術力を実感

1964年の東京オリンピックで使用されたストップウォッチのデザインをベースに、タキメーターなどの要素を加えて“クロノグラフウォッチ”らしいルックスに仕立てた、セイコーのエディット力を実感できるモデル。クールかつ上品な艶のあるホワイトダイアルに加え、ケースやプッシュボタンの繊細な造形からは定評のある技術力も感じ取れる。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径42.5mm、10気圧防水。世界限定1000本。35万2000円。※在庫は店頭分のみ。

50年以上にわたって進化を重ねてきたセイコー クロノグラフムーブメントの最新型となる8R46を搭載。確かな操作感に加え、耐久性も向上している。

菅原茂:「時計記事を書いて30年。時計もずいぶんと高価になった。その間の日本経済の成長が鈍ったので、なおさら時計が高く見えてしまう。だが、最近は高品質でお手頃価格、価格以上の良品も確実に増えた。自分もまた1本欲しくなった。

大野高広:時計専門誌や一般誌などで編集&執筆。時計、バイク、クルマ(&ゴルフ)をこよなく愛する自己満足型の趣味人。数百万円以上の高額モデルが好調な一方、数万円から魅力的なモデルが数多く見つけられるのも時計趣味の良さと実感。

福田 豊:100万円オーバーならすぐ見つかる。ミドルレンジで魅力的なモデルを探すのが難しく楽しいのだ。と言っていたら、この企画の依頼が来て、驚いた。以心伝心ですね。いやあ、書きたいことがちょうど書けるなんて、よかったです。

竹石祐三:(ほぼ)腕時計を主戦場にするエディター/ライター。価格帯を問わず、腕時計は“プロダクト力”が重要だと常々考えており、特にミドルレンジ~ローエンドのモデルでは、外装の仕上げや独自性のある表現に着目している。

文=菅原茂/大野高広/福田豊/竹石祐三 
※時計の価格はすべて本誌掲載時点の税込価格となります。

(ENGINE2022年4月号)

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