2022.04.10

CARS

マニア待望のコンパクト・スポーツ4WD登場 トヨタGRカローラがデビュー

トヨタがGRスープラ、GRヤリス、GR86に続く、GRブランドの新型車となるGRカローラのコンセプト・カーを発表した。カローラのハッチバック・モデル、「カローラ・スポーツ」をベースに仕立てたスポーツ・モデルだ。

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トレッドを大幅に拡大し旋回性をアップ

GRカローラも参戦するアメリカのドリフト・シリーズ、「フォーミュラ・ドリフト」の開幕戦が行われる米国・カリフォルニア州のロングビーチでお披露目されたGRのニューカマー。旋回性能の向上を目指し、ベースのカローラ・スポーツに対してトレッドをフロントで60mm、リアで85mm拡大。これにともない、フェンダーは片側あたり、フロントを20mm、リアを30mm拡幅している。ボディ・サイズは全長4410mm×全幅1850mm×全高1480mm。車両重量の目標値は1475kgだ。



迫力満点の専用エクステリア

エクステリアは、専用デザインの前後バンパー、エア・インテーク、エンジン・フードを採用。前ホイールアーチ後方にはエア・アウトレットを設置した。これらの変更によりサーキットやダート、雪道など、あらゆる環境でテストして得られた知見を生かし、冷却性能と空力性能を高めた。ルーフ・パネルはカーボンFRPとし、床下には補強材を追加している。



GRヤリスからさらに32psアップ

パワートレインはGRヤリスにも搭載されている1.6リッター直3ガソリン・ターボを搭載。ただし、最高出力は304psへと32psの向上が図られた。最大トルクはGRヤリス用と同値の370Nmだが、発生域の上限が4600rpmから5550rpmへ引き上げられた。左右と中央の3本出しとなったバルブ付きマフラーは消音性を向上させつつ、エンジン性能アップに寄与している。

駆動系もGRヤリスの4WDモデルに使われているスポーツ4WDシステムの「GR-FOUR」をベースに、GRカローラ用に最適化したものを採用。走行モードの切り替えは、前後駆動トルクの配分、スロットル・ペダルに対する応答性、ステアリングといった項目で別個に設定を変更できるようになった。トランスミッションはショートストローク化を施した6段MTで、前後ディファレンシャルにはトルセンLSDを装備する。



手引きサイド・ブレーキがソソる

インテリアでは、スポーツ走行時の視認性を追求したフルTFTの液晶メーターを採用。また、ドリフトなどでの操作性を考慮し、サイド・ブレーキは手引き式にしている。ヤリスよりホイールベースの長いひと回り大きな5ドア・ボディや5名乗車を維持したことで、GRヤリスを上回る室内の広さや利便性を確保している。

日本での発売は2022年後半の予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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