2022.04.22

CARS

これぞ究極の“動く芸術”! ポルシェの歴代アートカーはこんなにユニーク

「Taycan Soul Canvas」

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日本人アーティスト、シュン・スドウ氏がポルシェのタイカンにポップな花々を描いたアートカーが先ごろお披露目された。だがそもそもアートカーとは何なのか? かつて伝説のミュージシャンも所有した、“動く芸術”の魅力を伝える。

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ジャニス・ジョプリンが購入

2015年のサザビー・チャリティーオークションで、一台の車両が驚きの金額で落札された。事前の予想では最高60万ドルのところ、その3倍近い176万ドル。当時のレートでは2億1000万円を超える。それがジャニス・ジョプリンのポルシェ356SCカブリオレ。ジャニスが死の2年前に購入し、全面にサイケデリックなイラストを施したアートカーだった。

アートカーとは主にエンジンやミッションといった機構部分はそのままに、外観にペイントなどで装飾を施したものを指す。ミュージシャンではほぼ同時期にジョン・レノンがアーティストに依頼し、所有のロールスロイスをフラワーモチーフで塗装した。ちょうど制作中だった歴史的なコンセプトアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のヴィジュアルを彷彿とさせるのは興味深い。



疾駆するアートの世界観

クルマが“動く芸術”として、一枚のキャンバス以上にオーナー、あるいはアーティストのインスピレーションを喚起し続けるのはなぜだろうか。その理由のひとつに世界観を表現しやすいことがあるだろう。先述したジャニスのポルシェ356SCは「宇宙の歴史」がテーマ。神の目やカリフォルニアのランドスケープ、彼女の星座である山羊座の紋章、マッシュルームなどが描かれ、見る人を圧倒する。平面の絵であればひと目で内容をとらえられるが、凹凸の多い立体物である車両の場合、容易に全体を貫くモチーフは把握できない。その分、立ち止まり、目を凝らし、ぐるりと回りこんで鑑賞したくなる好奇心を刺激せずにはおかない。



ポルシェには他にもさまざまなアートカーがある。走り去る姿が美しい流線形は、同時にアートに躍動感を与えるのに絶好のスタイリングのようだ。最近では、日本人で初めてシュン・スドウ氏がタイカンを手がけて話題を呼んだ。これも和のテイストとポップな花のコラージュで、一筋縄ではいかない深みを醸し出す。

名作車にこめられた唯一無二の世界観。その贅沢なカスタマイズは、オーナーのこだわりを超えた魅力にあふれている。



文=酒向充英(KATANA)

(ENGINE2022年5月号)

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