2022.04.27

CARS

EVのフルラインナップ化に向けてまた一歩前進 メルセデスEQの最上級SUV、「EQS・SUV」がデビュー

メルセデス・ベンツは電動SUVの最上位車種となるEQS SUVを発表した。サルーン・タイプのEQSとEQEに続き、大型電気自動車(EV)専用プラットフォームの「EVA2」を採用するモデルだ。

EQシリーズ共通のデザイン・テイスト

エクステリアはEQCから始まった一連のEQモデル共通のデザイン・テイストを有する。フロントまわりは、グリルに代わるブラックのパネル、それと一体化したヘッドライト、ヘッドライトをつなぐバー状のライトが組み込まれている。ホイールは20〜22インチが用意され、その多くが空力に配慮したデザインとなっている。ボンネットは整備時のみ開けることを想定していて、左フロント・フェンダーにはウォッシャー液の補充口が設けられている。



3列シートも用意されるフルサイズSUV

ボディ・サイズは全長5125mm×全幅1959mm×全高1718mm、ホイールベースは3210mm。2列5人乗りのほか、3列目に2座を備える7人乗りも設定する。EQSサルーンとホイールベースは同寸だが、全高は20cm以上増しているので室内空間は広い。

ヘッドルームは、スライド式サンルーフを装備しても、1列目が1035mm、2列目が1030mm、3列目が900mm。2列目シートは130mmの前後スライドが可能で、レッグルームを830mmから960mmまで拡大できるほか、3列目への乗降時には最大290mm前進できる機構も用意されている。

2列シート仕様の荷室容量は645~880リッター。2列目のスライド量に応じて変化させることができる。2列目を倒すと2100リッターまで拡大。なお、3列シート仕様は2列シート仕様よりもすべての使用状態で80リッター小さく、また7人乗車時の積載スペースは195リッターとなる。



大型液晶パネルがあちらこちらに

インテリアはEQSサルーンとほぼ同じテイストを持つ。ダッシュボードには曲面ガラスで覆われたハイパースクリーンと呼ばれる、左右に12.3インチ・サイズを1つずつと中央に17.7インチの計3面のディスプレイを設置。また、最大77インチ相当の仮想カラー3次元映像が映し出される「ARヘッドアップ・ディスプレイ」がオプション設定される。後席用に11.6インチ画面が左右に1つずつ備わるほか、中央アームレストにはタブレットが格納されている。



100kWhオーバーのバッテリーを搭載

ラインナップは3機種。EQS450+(プラス)は後輪駆動で、360ps/568Nmのモーターをリア・アクスルに搭載。360ps/800NmのEQS 450 4マチックと、544ps/858NmのEQS 580 4マチックは前後2モーターの4輪駆動となる。全車107.8kWhのリチウムイオン・バッテリーを床下に搭載し、航続距離はWLTP値で、後輪駆動モデルが536〜660km、4輪駆動モデルが507〜613kmとされている。

いずれもエア・サスペンションとアダプティブ・ダンパーを備え、車高は最大25mmのアップするほか、速度や走行モードに応じて自動でダウンする機能も有する。さらに、同/逆位相を速度により切り替える後輪操舵システムを標準装備。通常4.5度の最大舵角は、オプションもしくはOTAアップデートで最大10度まで拡大できる。また、4WDモデルは走行モード切り替え装置の「ダイナミック・セレクト」にオフロード・モードが追加される。

生産はアメリカ・アラバマ州のタスカルーサ工場で、数ヶ月以内に開始される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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