2022.05.10

CARS

2021年に最も盗まれたクルマのベスト10はこれ! その傾向と対策を探った

盗難数の1位はトヨタ・ランドクルーザー

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日本損害保険協会が2021年に盗まれたクルマのトップ10を発表した。盗まれるクルマにはどのような特徴があり、講じることのできる対策はあるのか?

輸出先は書類がなくてもナンバーが取れる国

2021年の「盗まれたクルマ・ランキング」が発表された。リストにあるTOP10を見ると全てトヨタ車。突出して多いのは1位のランクルと2位プリウスとなる。なぜトヨタ車であり、なぜランクルやプリウスなのか考察してみたいと思う。盗難されたクルマだけれど、白いナンバーが付く登録車の場合、日本国内で中古車として流通することはないと考えていい。登録時や車検時に車体ナンバーがキッチリ照合されるからだ。ということで大半は海外に運ばれていく。

盗難車も需要と供給の関係があるらしく、TOP10に入っている車種は海外でも人気。損害保険の関係者によれば「欲しいクルマと買い取り価格と対象車両の駐車場所」のリストまであるという。大半は「ヤード」という作業場に持ち込まれ、車体を半分に切断し「部品」としてコンテナに積まれる。ちなみにアメリカや欧州で日本から輸入された車両を登録しようとすれば、日本側の正規の書類が必要なため盗難車のニーズなし。輸出先は書類がなくてもナンバーが取れる国だ。



具体的に書くとロシアやモンゴル、タイやカンボジアに代表される新興国。もちろん正規ルートで輸入される車両もあるだろうけれど、ランクルやアルファードといった高年式車は高い関税を取られてしまう。部品としてなら関税だって低い上記の国に行くと、新車では輸入されていない車種がたくさん走っている。様々なルートや方法で日本から入ってきた車両だと考えていいだろう。そして人気なのは世界一壊れにくいと評価されているトヨタ車ということになる。

イタチごっこの盗難対策

自動車メーカー側も盗難防止策を次々と取り入れているがイタチごっこ状態。暗号を使うスマートキーは盗難防止のため作られたものだけれど今や『リレーアタック』『イモビカッター』『コードグラバー』なる盗難手口で簡単に盗まれてしまう。一番新しい世代すらCANに直接アクセスしてクルマを乗っ取る『CANインベーダー』でシステムに入られるとお手上げになってしまう。TOP10の車種の大半は、以上4つの手口で盗まれていると考えていい。



対策はないのか。最新のランドクルーザー300は指紋認証の他、車両位置を常時クラウドに送るシステムを採用している。先日、大洗港からカーフェリーに乗り、出港した直後、携帯に電話が掛かってきた。内容は「お客様の近くにクルマありますか?」。エンジンが掛かってない状態で移動しているから集中管理センターに警報が出たという。車両盗難における筆者の望みは「警察にもう少し頑張って頂きたい」となる。日本の優秀な警察力を以てすれば、車両盗難を大きく減らせると思う。



文=国沢光宏 写真=トヨタ自動車

(ENGINE2022年6月号)

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