2022.07.15

CARS

すでに納車は2年待ち!? 新型レンジローバーにアメリカで試乗! 一新したシャシーで快適な乗り味はさらに極上へ!

ランドローバー・レンジローバー・ファーストエディション(P530)

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新型はMLAフレックスと呼ばれる新アーキテクチャーを採用。捻れ剛性は従来比で50%向上したほか、前後のサスペンション形式がストラット/ウィッシュボーンからダブルウィッシュボーン/5リンクへと進化した。

V8と直6のエンジン違いで異なる乗り味

こうした改良の結果、試乗したファースト・エディション(ショート・ホイールベースのオートバイオグラフィーがベース)は、従来型とよく似たソフトで快適な乗り心地を実現する一方で、操舵した際のあいまいな印象を一掃。さらには大きな段差を乗り越えたあとで微振動を残すこともなく、クルマ全体がとてもソリッドに感じられた。新アーキテクチャーを採用した効果だろう。

レンジローバーHSE D350 SWB

また、ロード・ノイズや風切り音を低く抑えるいっぽうで、V8エンジンのサウンドとその鼓動はドライバーがかすかに感じ取れるレベルに設定されていた。これならレンジローバーに相応しいラグジュアリー性を損なうことなく、クルマを操る有機的な歓びも味わえるはず。慧眼といっていいクルマ作りだ。

今回は直6ガソリン(MHEV仕様。日本にはPHEVが導入予定)のSEグレード、それに直6ディーゼル(日本に導入予定のMHEV仕様)のHSEグレードにも試乗したが、どちらもV8とは大きく異なる引き締まった足回りで、スポーティなハンドリングを楽しめた。

個人的には、V8エンジンを積むオートバイオグラフィーのほうがレンジローバーの伝統的な乗り味を受け継いでいて好ましいと感じたが、オンロード志向の強いSUVユーザーは直6系を積極的に支持することだろう。

新型は後輪が最大7.3度まで操舵できる4WSを標準装備。ターニング・サークルは11mを切る。

また、ロングホイールベース仕様でも従来のようにボディ剛性不足を露呈することなく、質の高い乗り心地と安心感の強いハンドリングを実現していることも印象的だった。

新型の販売は世界的に好調で、日本でも受注モデルを一部に限定している模様。納車は2年待ちともいわれるので、気になった方は早めに行動されることをお勧めしておく。

文=大谷達也 写真=ジャガー・ランドローバー・オートモーティブ

■レンジローバー・ファーストエディション(P530)
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 5052×2209×1870mm
ホイールベース 2997mm
車両重量(欧州値) 2585kg~
エンジン形式 直噴V型8気筒DOHCツインターボ
排気量 4395cc
ボア×ストローク 89.0×88.3mm
最高出力 530ps
最大トルク 750Nm/1800-4600rpm
トランスミッション 8段AT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/エアスプリング
サスペンション(後) マルチリンク/エアスプリング
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
タイヤ(前後) 285/40R23
車両本体価格(税込み) 2191万円

(ENGINE2022年7月号)

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