2022.07.19

CARS

843馬力で1400Nm超え!? 世界最強PHEV! メルセデスAMG GT63S E パフォーマンスにスペインで乗った!

メルセデスAMG GT63S Eパフォーマンス

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4リッターツインターボ・ユニットに電気モーターを組み合わせ、システム出力がなんと843ps、トルクに至っては1470Nmというモンスター・マシン。その走りをモータージャーナリストの島下泰久がスペインの国際試乗会で体験した。

EV走行距離よりもパフォーマンス優先

すでにEQS、そしてEQEをベースとする100%電気自動車(BEV)のモデルを世に送り出しているメルセデスAMGだが、彼らが電動化時代の当面の主力と考えているのはプラグインハイブリッド車(PHEV)である。その第1弾となるメルセデスAMG GT63S Eパフォーマンスは、このブランドが電動化という波にどう向き合っていくのかを明確に示した痛快な1台だ。



パワートレインはお馴染み“ワンマン、ワンエンジン”の哲学で組まれる、単体でも最高出力639ps、最大トルク900Nmを発生するV型8気筒4.0リッターツインターボ・ユニットをフロントに積み、RSGと呼ばれるベルト式スターター・ジェネレーターを組み合わせる。

そしてリアアクスルには同じく204ps、320Nmの電気モーターが2段ギアボックスとともに追加される。結果、システム合計で843ps、1010~1470Nmという途方も無いパワー&トルクを稼ぎ出しているのである。

一方、駆動用リチウムイオン・バッテリーの容量は6.1kWhに過ぎず、EV航続距離は12kmに留まる。せっかくPHEVなのに? と思ってしまうが、航続距離を稼ぐために容量を増やせば、車両重量が増えてパフォーマンスが落ちてしまうと開発陣は言う。PHEVであろうと最優先とするのは環境性能やEV航続距離よりも、あくまで走り。それがメルセデスAMGの電動化に対するスタンスなのだ。



容量のかわりに彼らが重視したのがパフォーマンスの一貫性である。そのために力が割かれたのは、バッテリーの冷却性能。F1用パワーユニットの開発を行なう英国ブリックスワースと連携して開発した冷却システムのおかげで、このクルマが積む電気モーターは95psのパワーならば常に、ピークパワーの204psも最長10秒間に渡って発生できるのだという。熱ダレによる性能ダウンが激しい電気駆動の弱点を徹底的に潰してきたのである。

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