2022.07.19

CARS

843馬力で1400Nm超え!? 世界最強PHEV! メルセデスAMG GT63S E パフォーマンスにスペインで乗った!

メルセデスAMG GT63S Eパフォーマンス

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パワーよりも印象的な扱いやすさ

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スペイン・セビリア空港でクルマを受け取り、まずは高速道路、一般道の試乗へ。ダイナミック・セレクトをコンフォートあるいはエコにセットしていると、必要がなければすぐにエンジンが停止する。またアクセル・オフでの回生ブレーキの強さは4段階に変更できて、一番強いモードでは、ほぼワンペダルでのドライブも可能となる。

一方、アクセルを思い切り踏み込んでも、想像したほどの暴れ馬ではなかった。全開にすると一瞬のタメの後に凄まじい加速が始まるが、決して扱いにくくは無い。フルタイム4WDということも効いているのだろう。ボディの剛性感も際立って高く、快適なドライビングを楽しむことができた。




たどり着いたモンテブランコ・サーキットでの試乗でも、やはりパワーより扱いやすさの方が印象に残った。電気モーターはリアアクスルに搭載されていると書いたが、その出力は機械的に接続されているプロペラシャフト、トランスファーを通じて前輪にも伝達されているから、急にリアが出たりするようなことはなく、強大なパワーとトルクを余すことなく推進力に変えてくれるのだ。

しかも聞いていた通り、全開走行を繰り返してもそのパワーやレスポンスは衰えることなく、圧倒的な加速を何度も楽しむことができた。同様にカーボン・ブレーキも最後までへこたれることはなかったが、これには減速に回生ブレーキを併用していることも貢献しているのかもしれない。

電動化はピンチではなくチャンス。メルセデスAMG首脳陣は常々そう話していたが、このクルマは、まさにそれを具現化する1台と言って良さそうだ。実は話はパフォーマンスだけに留まらず、多くの国で税金が安くなるというメリットもあるのだという。その仕組み自体の是非はさておくとして、確かに電動化の波をポジティブに活用しているのは間違いない。

今後もメルセデスAMGは、Eパフォーマンスの名の下にPHEVのラインナップを拡充していく予定だという。次のモデルは、どうやら4気筒エンジンとの組み合わせになるということだ。


■メルセデスAMG GT63S Eパフォーマンス

駆動方式 フロント縦置きエンジン+電気モーター4輪駆動
全長×全幅×全高 5054×1953×1447mm
ホイールベース 2951mm
車両重量(欧州値) 2380kg
エンジン形式 V8DOHCツインターボ
排気量 3982cc
最高出力 639ps/5500-6500rpm
最大トルク 900Nm/2500-4500rpm
システム合計出力/トルク 843ps/1010-1470Nm
トランスミッション AMG スピードシフト9段自動MT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/エア・スプリング
サスペンション(後) マルチリンク/エア・スプリング
ブレーキ(前後) 通気冷却式カーボンセラミック・ディスク
タイヤ (前)275/35ZR21、(後)315/30ZR21
日本上陸時期 未定

文=島下泰久 写真=メルセデス・ベンツAG

(ENGINE2022年7月号)

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