2022.07.06

WATCHES

技術の融合で「光の量子」際立たせるルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトン タンブール スピン・タイム エアー クァンタム

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カラーリングだけではなく、技術の融合によるサプライズの演出は、スポーティなデザインをいっそう引き立て、2022年の大きなトレンドになること間違いなし! 時計ジャーナリスト菅原茂氏とENGINE編集部の時計担当前田清輝が、ルイ・ヴィトンの魅力を紹介する。

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時計が秘めるミステリーはなんと光の量子?

ルイ・ヴィトンの時計にサプライズを演出する立役者といえば「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」。革新的な機構を開発する精鋭の技術が今年も話題をさらう。キューブが回転して時刻を示す代表作の「スピン・タイム」に今回はオンデマンドによるイルミネーションデバイスなるものを加え、リュウズに搭載されたプッシュボタンを押すとLEDが点灯し、表示を内部からライトアップするというユニークかつ画期的な仕組みを組み込んだ。「クァンタム(量子)」と銘打ち、機械式時計とエレクトロニクスの技術を融合させたのはやっぱり非凡だというほかないだろう。


タンブール スピン・タイム エアー クァンタム
2009年の発表以来、前代未聞の3次元システムによるユニークなジャンピングアワーウォッチとして人気を博してきた「スピン・タイム」に、オンデマンドによる発光表示機能が新たに加えられた。12個のLEDと12枚の光学ガラスレンズによってそれぞれのキューブの内部から発光しているように見える神秘的な光景は、まさにイリュージョンといえる。自動巻き。チタンPVDブラック、ケース直径42.5mm、50m防水。1075万円(参考価格)。

タンブール デュアル・タイム テーブルクロック トランク モノグラム
人気の旅行用テーブルクロックに新色が誕生。ダイアルのデザインは2020年発表の腕時計「タンブール ムーン デュアル・タイム」を踏襲し、24時間表示とGMT針による2か国の時刻の表示が可能。時計は直径80mm、ステンレススティール、クオーツ。モノグラム・キャンバスによるトランク型ボックスは12.5cmの立方体。74万8000円。

菅原 時計の表示を光らせる手段として一般的に用いられるのは蓄光塗料だが、ルイ・ヴィトンの新作はLEDによるライトアップを採り入れた。電力は機械による発電ではなく、電池から供給されるという。な~んだ、そうか、とも思うが、このような機構を考案するところに技術者の遊び心を感じずにはいられない。

前田 キューブがオンデマンドで発光する「スピン・タイム」は、マイクロ・エレクトロニクスを取り入れるという機械式時計の新たな可能性を見せてくれた。その一方でマリンクロノメーターを彷彿させるテーブルクロックは、ブランドの本領発揮ともいうべき、古典的な楽しみがある。旅はもちろん、リビングや書斎にも似合うこと間違いない!

文=菅原 茂/前田清輝(ENGINE編集部)

(ENGINE2022年6月号)
※価格は雑誌掲載時のものです。

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