2022.07.03

CARS

ハリアーからメルセデスまで 299.2万〜626.45万円という幅広い価格でマツダCX-60は勝負を挑む

2022年3月に欧州で世界初公開、4月には日本仕様が発表されたマツダCX-60の予約受注が開始された。

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後輪駆動プラットフォームを採用

CX-60はCX-5の上に位置する新型SUV。新開発の縦置きエンジンの後輪駆動ベースのプラットフォームを用いた最初のモデルとなる。

CX-60 XD-ハイブリッド・プレミアム・スポーツ

ボディ・サイズはCX-5よりひと回り拡大

日本仕様のボディ・サイズは全長4740mm×全幅1890mm×全高1685mmで、ホイールベースは2870mm。CX-5と比べると全長は165mm長く、全幅は45mm広く、ホイールベースは170mm長い。シート・レイアウトは2列5名乗車のみとなる。

CX-60は新たに開発したガソリンとディーゼルの2種類の直6のほか、マツダ初のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)など、多彩なパワートレインを用意している。その中で日本仕様に選ばれたのは、PHEV、3.3リッター直6ディーゼル・ターボと、それに48Vのモーターを組み合わせたマイルド・ハイブリッド、さらに2.5リッター直4ガソリンの4種類。

CX-60 XD-ハイブリッド・プレミアム・スポーツ

マツダ初のPHEVを採用

PHEVは2.5リッター直4ガソリンに大型モーターと大容量バッテリーを組み合わせ、日常使いの大部分をEV走行でカバーするという。市販モデルの出力は明らかになっていないが、開発目標値でのシステム総合出力は323ps/500Nm。すでに販売が開始されている欧州仕様の数値はエンジンが191ps/261Nm、モーターが136ps/250Nmで、システム総合出力は327ps/500Nmとなっている。モーターは新開発されたトルクコンバーターの代わりに油圧多板クラッチを用いた変速機に内蔵。トヨタRAV4やレクサスNXのPHEVのように後輪をモーターのみで駆動する4WDではなく、エンジンとモーターによって生み出された出力が4輪すべてを駆動する。

CX-60 XD-ハイブリッド・プレミアム・スポーツ

直6はディーゼルのみ

3.3リッター直6ディーゼル・ターボはハイブリッドなしが231ps/500Nm、マイルド・ハイブリッド仕様はエンジンが254ps/550Nm、モーターが16.3ps/153Nm。廉価版の2.5リッター直4ガソリンは188ps/250Nmを発生する。

変速機はPHEV、直6,直4を問わず新しいトルクコンバーターを用いない新しい8段ATを採用。駆動方式はPHEVと直6ディーゼルのマイルドが縦置き後輪駆動をベースとした4WDシステムのi-アクティブAWDのみ、ハイブリッドなしの直6ディーゼルと直4は後輪駆動のFR仕様が選択できる。

CX-60 XD-ハイブリッド・プレミアム・スポーツ

メルセデス、BMWを見据えたグレード構成

グレードも多彩で、これまでの「Sパッケージ」や「Lパッケージ」の上級仕様として、上質感を追求した「プレミアム・モダン」と「プレミアム・スポーツ」という2種類のプレミアム仕様を設定。プレミアム・モダンは自然の美を見出しきめ細やかにしつらえる日本人の精神を表現し、プレミアム・スポーツは上質なスポーツカーの質感と大胆さ採り入れている。

運転支援装置(ADAS)には、ドライバー異常時対応システムや交差点右左折時の事故回避アシスト機能などマツダ初採用の最新技術を多数導入。また、マツダ独自の塗装技術である匠塗の新色となるロジウムホワイトプレミアムメタリックを新規設定。優れた発色と塗料減量による省資源化や二酸化炭素排出量削減を両立している。

価格は299.2万〜626.45万円。トヨタ・ハリアーと互角の勝負ができる低価格から、ドイツ・プレミアム・ブランドの存在がチラつく高価格帯まで幅広い価格設定を持つ。販売開始は9月の予定。

CX-60 XD-ハイブリッド・プレミアム・モダン

文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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