2022.08.01

WATCHES

「宇宙」に焦点当てたジャガー・ルクルトの新作

かつての「ジュネーブSIHH」と「バーゼルワールド」の主役級ブランドが一堂に会し、今年はリアルで開催された世界最大の時計フェア「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2022」。「ワンダーズ」という言葉に象徴されるように、数々の時計には新たな発見と驚きがいっぱいだ。

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シリーズ第5弾は「ジャガー・ルクルト」。時計ジャーナリストの菅原 茂氏とENGINE編集部時計担当の前田清輝がその魅力を解説する。

今年の永久カレンダーは宇宙への時間旅行

今年は時間計測の原点を成す天文現象に焦点を当てた“STELLARODYSSEY”をテーマに掲げたジャガー・ルクルト。天空表示の複雑機構にミニッツリピーターを統合した圧巻の最新作「マスター・ハイブリス・アーティスティカ キャリバー945」がその象徴を演じるが、スポーティなデザインが人気を博す「ポラリス」に永久カレンダーを初めて搭載した最新作もこのテーマに沿ったモデル。天文に関連する精巧な複雑機構もさることながら、グラデーションのブルーダイアルがフェイスを引き立て、時計をファッショナブルに見せているところもまた魅力的だ。


ポラリス・パーペチュアルカレンダー
グラデーションダイアルのブルーは「ポラリス」のシグネチャーであるのと同時に天文のテーマに結びつく宇宙のイメージ。2100年まで調整不要な永久カレンダーの日付(9時)、月と西暦(12時)、曜日(3時)、ムーンフェイズ(6時)の4つをシンメトリーに配置したダイアルは視認性も良好。南北両半球のムーンフェイズを違ったスタイルで表示する仕組みもユニークだ。自動巻き。70時間パワーリザーブ。ステンレススティール、ケース直径42mm、100m防水。422万4000円。


マスター・コントロール・メモボックス・タイマー
目覚ましなど特定の時間に設定してアラーム音がなる従来の機能と、アラーム音が鳴る前の経過時間に基づいて設定できる機能の2つが備わるメモボックス・タイマーを2020年に開発。今年はピンクゴールドのケースにグレーとブラックの2トーンダイアルを組み合わせた新しい仕様。自動巻き。ケース直径40mm、5気圧防水。世界限定100本。431万2000円。

菅原 高度な時計技術とスポーティなデザインとの融合は多くの時計ブランドに共通する最近のテーマのひとつ。ドレスとスポーツ、クラシックとモダン、といった既成概念を超える時計が続々と登場しているが、永久カレンダー搭載の「ポラリス」からもそれを感じる。天文テーマは別として、これって、時計のSUV化じゃなかろうか。

前田 回転式インナーベゼルが印象的なダイバーズウォッチ、「ポラリス・マリナー」。これまでもジャガー・ルクルトの得意とするアラーム機構を搭載したメモボックスがラインナップされていたが、パーペチュアルカレンダーが加わり、ラグジュアリーさがアップ! スポーツモデルに複雑機構。これもトレンドのひとつだろう。

文=菅原 茂/前田清輝(ENGINE編集部)

(ENGINE2022年7月号)
※価格は雑誌掲載時のものです。

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