2022.08.03

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新作でリサイクル素材にこだわるパネライ

かつての「ジュネーブSIHH」と「バーゼルワールド」の主役級ブランドが一堂に会し、今年はリアルで開催された世界最大の時計フェア「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2022」。「ワンダーズ」という言葉に象徴されるように、数々の時計には新たな発見と驚きがいっぱいだ。

シリーズ第6弾は「パネライ」。時計ジャーナリストの菅原 茂氏とENGINE編集部時計担当の前田清輝がその魅力を解説する。

再生可能で持続可能な素材こそ新しいラグジュアリー

クラシカルなデザインを堅持しつつ、高性能の自社ムーブメントや革新的素材の開発によって注目を浴びてきたパネライだが、最近は、廃棄物の削減や材料の再利用の促進に直結する活動も話題。新作のひとつは、昨年話題になったリサイクルベースの素材から成るスティール合金を用いた第2弾の「サブマーシブル」。このeスティール(TM)は今後のパネライと高級時計のあり方を示唆している。金属の酸化を防ぐプラチナを含有し、時計の寿命を長く保つ素材のパネライ ゴールドテック(TM)を用いた「ルミノール」の新作パーペチュアルカレンダーもまた見逃せない。


ルミノール ゴールドテック(TM) パーペチュアルカレンダー
クラシカルな「ルミノール」のケースにプラチナを含む18Kゴールド合金のパネライ ゴールドテック(TM)を用い、パーペチュアルカレンダー機能の表示をダイアルとケースバック側にそれぞれ配し、さらにはGMT機能までも併せ持つこの最新モデルは、33本限定で、購入者はパネライの遺産を実際に体感するフィレンツェへの特別な旅に招待されるという特典付きだ。自動巻き、72時間パワーリザーブ。ケース直径44mm、5気圧防水。998万8000円。

サブマーシブル クアランタ クアトロ eスティール(TM)
総重量(137g)の52%がリサイクル素材で、逆回転防止ベゼルには初めてポリッシュ仕上げのセラミックディスクを採用。また、リサイクルPETによるファブリックとリサイクルラバー製ストラップが付属。自動巻き。3日間パワーリザーブ。eスティール(TM)、ケース直径44mm、30気圧防水。134万2000円。パネライのブティックとeコマース限定販売。

菅原 贅を尽くすことこそが真のラグジュアリーという考えは、高級時計の分野でふつうに通用してきた。SDGsとラグジュアリ-はそもそも相容れないものなのか? 時計の世界でも海洋保全やリサイクルへのコミットメントが徐々に広がりつつある。再生可能な素材の利用が新しいラグジュアリーの姿になることをパネライが示している。

前田 今年もリサイクル素材を採用し、持続可能な時計作りに取り組んだパネライ。リサイクルベースの素材が占める割合を高めると同時に、2025年までにコレクションの30%にリサイクル素材を使用して製造する予定だという。まさにこれからの時計作りに求められるSDGsの取り組み。新たな素材の開発も期待できそうだ。

文=菅原 茂/前田清輝(ENGINE編集部)

(ENGINE2022年7月号)
※価格は雑誌掲載時のものです。

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