2022.08.08

CARS

中国のテスラになれるか? 中国の自動車メーカーBYDが乗用車の販売を開始する

中国の自動車メーカーであるBYDが日本市場に参入する。日本法人の「BYDオートジャパン」を設立し、2023年からの日本市場の車両販売を計画中だ。

EVとPHEVでは世界第1位

BYD社はバッテリー・メーカーとして1995年に創立。2003年に自動車業界へ参入し、2019年には欧米など60カ国へ進出し、2022年上半期には電気自動車(EV)やプラグイン・ハイブリッド(PHEV)などの新エネルギー車の販売台数で世界一を記録した。



2023年1月発売から3車種を順次導入

日本市場への投入を予定しているのは3車種。コンパクト・サイズSUVの「ATTO3」(アット・スリー)、次にコンパクト・ハッチバックの「ドルフィン」、そしてハイエンド・セダンの「シール」。いずれもEVで、第1弾として2023年1月に発売されるアット・スリーを皮切りに、順次導入される予定だ。



第1弾はコンパクトSUV

アット・スリーはトヨタ・カローラ・クロスとほぼ同サイズのSUVでボディ・サイズは、全長4455×全幅1875×全高1615mm、ホイールベースが2720mm。「ブレードバッテリー」と呼ばれる効率と安全性を追求したBYDオリジナルのリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した、モジュール構造のプラットフォーム、「e-プラットフォーム3.0」をベースに、5人乗りの広い室内と440リッターの荷室を構築した。204ps/310Nmの1モーターで前輪を駆動し、58.56kWhのバッテリー容量でWLTCモードの航続距離は485kmをマークする。



第2弾はゴルフ・サイズのハッチバック

ドルフィンはその名の通り、イルカをモチーフに内外装がデザインされたコンパクト・ハッチバック。ボディ・サイズは全長4290×1770×1550mm、ホイールベースが2700mm。フォルクスワーゲン・ゴルフに近い大きさを持つ。出力95ps、電池容量44.9kWhで航続距離386kmの「スタンダード」と、同じく204ps、58.56kWhで航続距離471kmの「ハイグレード」の2タイプを設定。2023年中頃の導入を予定している。



第3弾は正統派セダン

シールもアザラシやアシカなどの海獣を思わせる車名で、内外装のデザインは海からインスピレーションを得ているという。中国で2022年5月に発表されたBYDの最新モデルで、82.56kWhのバッテリーを積み555kmの走行が可能だという。ボディ・サイズは全長4800×全幅1875×全高1460mm、ホイールベースが2920mmのフォルクスワーゲン・パサートに近いDセグメント・サイズのセダンとなる。313psの1モーターで後輪を駆動する「スタンダード」と、218psと313psの2つのモーターで4輪を駆動する「ハイグレード」を用意。こちらは2023年下半期に販売を開始する見込みだ。



2025年までに100店舗

販売は、2022年2月に日本再上陸を果たした韓国のヒュンダイのようなオンラインではなく、店頭での対面方式で、2025年までに100店舗の開設することを目指すという。

アット・スリーの価格や店舗に関する情報は今秋頃を目途に発表される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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