2022.08.20

CARS

限られたお客様のための特別なアストン・マーティン 往年のレーシング・カーがモチーフ

アストン・マーティンがアメリカ・カリフォルニア州のモントレーで開かれている「モントレー・カー・ウイーク」でコンセプト・モデルの「DBR22」を発表した。

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愛好家が集うモントレー・カー・ウイークで発表

モントレー・カー・ウイークは毎年8月半ばに行われる自動車イベント。「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」、「クワイル・モータースポーツ・ギャザリング」、「コンコルソ・イタリアーノ」といった複数の自動車イベントが1週間以上に開かれ、世界中から多くの自動車愛好家たちが訪れる。各イベントではコンクール・デレガンスをはじめ、オークションや車両展示、レースのほか、スーパースポーツ系のブランドを中心に多くの自動車メーカーが新型車やコンセプト・カーの発表も行われる。このアストン・マーティンDBR22もその1台だ。



低いウィンド・スクリーン

ペブルビーチ・コンクール・デレガンスに展示されるDBR22は、アストン・マーティンのビスポーク部門である「Q・byアストン・マーティン」の設立10周年を記念するモデルで、「DBR1」や「DB3S」といった1950年代に登場したアストン・マーティンのレーシング・カーを彷彿させる低いウィンド・スクリーンを持つオープン2シーターのスタイリングを採用。ボディ・パネルはカーボン製で、フロント・グリルは現行の量産モデルとは異なる1950年代のレーシング・カーに着想を得た形状のカーボン・パーツが設置される。

ボディ後方には左右シートの背後から整流効果のあるナセルが伸び、リア・エンドは横一文字の細いテールライトと、放熱のためパーフォレート加工されたパネル、中央にエグゾースト・パイプを組み込んだディフューザーで構成される。



5.2リッターV12ツインターボを搭載

デジタル・ディスプレイやカーボン素材のシートを持つインテリアは現代的なデザインだが、レザーやアルミのパーツを用いることで、往年のレーシング・カーの雰囲気を演出している。ステアリング・コラムは固定式で、路面からの精細なフィードバックをドライバーへ伝える。

U字形のエア・アウトレットを備えたボンネットの下には715ps/753Nmを発生する5.2リッターV12ツインターボを搭載。トランスミッションは8段ATで、セレクターは現行型のアストン・マーティンと同じボタン式で、変速はパドルシフトで行う。0-96km/h加速は3.4秒で、最高速度は319km/hに到達する。



3Dプリンターを活用

アストン・マーティンとしては初めて3Dプリンターを活用した部材を採用しているのもトピック。アルミ製のサブ・フレームは3Dプリンターで作成したいくつかのパーツを接着したもので、形状の最適化や軽量化、剛性の維持を可能にした。また、専用セッティングの可変ダンパーを組み合わせ、公道でもサーキットでも走りを存分に楽しめるよう仕立てられている。21インチのセンターロック・ホイールは、新設計の14スポーク・デザインだ。

DBR22は市販化されるが、「ごく限られたお客様を対象に製造される予定」ということで生産台数は未公表。アストン・マーティンによると109年の歴史の中でも「もっとも希少な1台となるでしょう」とのことだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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