2022.11.30

CARS

「このカミソリ6気筒をアナログな6段MTで操りたい! by 渡辺敏史」 自動車評論家42人が選んだ「いま買っておきたいクルマ」2022年の総合第9位は、あの公道を走るレーシングカーだ!

エクスペリエンス・センターのある「木更津行ってでも味わっておくべき by 山田弘樹」

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「Wウィッシュボーンサスの威力にはぶったまげた by 山田弘樹」

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まず挙げられるのが、これで最後とも噂される自然吸気の水平対向6気筒エンジンだ。「コンペティティブな作りの多気筒大排気量エンジンは、パワー感もサウンドもこれ以上に情感豊かなライバルを知らない仕上がり」(河村さん)で、「アクセルを踏み増すほどにエンジン音が高まり背中がシートバックに押しつけられる感触は病みつきになる」(菰田さん)ほど。もうこれで最後かも……と惜しむ気持ちがある反面「究極の内燃機体験として、このカミソリ6気筒をアナログな6段MTで操るという選択もあり」(渡辺さん)と、これを新車時に味わえることをポジティブに捉え、エクスペリエンス・センターのある「木更津行ってでも味わっておくべき」という山田さんのアイデアを実行するのは大いにアリだ。

それに加えて素晴らしいのが、「快感が更に研ぎ澄まされた」(島下さん)フラット6を受け止めるシャシーの出来栄えである。

写真は、マンタイ・レーシングのパフォーマンス・キットを装着してニュルブルクリンクを再アタックしたポルシェは911GT3。見事、自らのタイムを4秒以上更新。  タイムは6分55秒737。

「フロント・ダブルウィッシュボーン式サスペンションを得て、劇的に鋭さを増したフットワークに一瞬でヤラレた」と島下さんが舌を巻き、藤野さんが「圧倒的なボディ剛性感とRRであることを忘れてしまうほどの安定感」に感心し、山田さんが「市販モデル初投入となるWウィッシュボーンサスの威力にはぶったまげた」ように「あらゆる部分がカキンッと硬質な乗り味の素晴らしさは言わずもがな。RRをここまで調教するエンジニアリング」(石井さん)には思わず拍手を贈りたくなる。

とにかくその走りには「一点の曇りもなし」(山崎さん)。「ストイックに全てを削ぎ落としたGT3は古武士のよう」(村上さん)とは、まさに言い得て妙である!

「ポルシェ911GT3」全長×全幅×全高=4573×1852×1279mm。ホイールベース=2457mm。車両重量=1470kg。992型ポルシェ911GT3はよりスパルタンなレーシング・マシンになった。自然吸気4リッター水平対向6気筒エンジンは、最高出力510ps/8400rpm、最大トルク470Nm/6100rpmを発生、7段PDKを介し後輪を駆動する。

文=藤原よしお 写真=柏田芳敬

ポルシェ911GT3にはこの11人が投票! 154点を獲得!!
島下泰久20pt+藤野太一20pt+河村康彦19pt+菰田潔19pt+藤原よしお18pt+斎藤聡17pt+山田弘樹17pt+渡辺敏史11pt+山崎元裕8pt+編集部村上6pt+石井昌道5pt(合計160pt)

911GT3に投票した自動車評論家の「マイホット20」はこちらでチェック!
◆河村康彦が投票した20台「ストレスなく共に暮らしていけるか?」
◆藤野太一が投票した20台「内燃エンジン、2ドア・コンパクト、できればマニュアルのスポーツカー」
◆山崎元裕が投票した20台「内燃機関の集大成こそが今回の選考基準」

◆自動車評論家42人が投票で選んだ「いま買って乗っておきたいクルマ」 10位はこのクルマ!

(ENGINE2022年9・10月号)

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