2022.09.14

CARS

【速報!現地リポート第2弾】フェラーリ・プロサングエとはどんなクルマなのか? マラネロ事前発表会リポート全文掲載!!

フェラーリ史上初のSUV、プロサングエ!

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ついに、この数年の間、フェラリスティの間でもっぱらの噂のタネになっていたフェラーリ初のSUVがその姿を見せる日がやってきた。その名はプロサングエ。「サラブレッド」あるいは「純血」を意味するイタリア語だ。もっとも、フェラーリ自身は、これはSUVではなく、まったく新しいカテゴリーの4ドア4シーターのスポーツカーだと主張している。そのプロサングエの実車に、マラネロの本社で開かれた事前発表会で一足早く対面した。プロサングエとはいったいどんなクルマなのか? その場に立ち会ったエンジン編集部のムラカミがリポートする。

4ドア4シーターのスポーツカー! その主張の背景にあるストーリー

75年にわたるその歴史の初期の段階から、ダイナミック性能のみならず快適性能も兼ね備えた2+2シーターのGTスポーツカーはフェラーリの柱のひとつだった。そして、1980年には、ピニンファリーナから、4ドア4シーターのフェラーリ・ピニンというデザイン・プロトタイプが提案されたこともある。しかし、エンツォ・フェラーリはそれを却下した。理由は明快。フェラーリが考えるスポーツカーとしてのパフォーマンスをそのボディでは実現することができなかったからだ。



その後、2015年には、フェラーリがSUVを出すのではないかという噂に対して、当時のマルキオーネCEOが公式に「フェラーリが今後4ドア4シーターの多目的車を出すことはないと思う」と答えている。それは、社内で議論した結果、SUVの快適性を備えたスポーツカーを開発するのは、当時の技術では無理だと結論づけられたからだった。

ところが、その後のインタビューでマルキオーネ氏は、「たぶん、私たちはそれを見ることができるんじゃないか」と言い始める。そして2018年、マルキオーネ氏はすでにこの世を去っていたが、新たなCEOとなったカミレッリ氏が、キャピタル・マーケット・デイの席上、公式に「プロサングエという名前で出す」と宣言したのである。



どうして突如、ないはずの話がひっくり返ったのか。それはひとえに研究開発の成果によって、今ようやく、4ドア4シーターの快適性とフェラーリがスポーツカーに求めるパフォーマンスを両立させることが可能になったからであり、そのブレークスルーを可能にしたキー・テクノロジーこそが、新開発のアクティブ・サスペンション・システムだというのだ。その解説は後でするとして、だからこそフェラーリはこう主張するのだ。4枚のドアと4つのフルシートを持ちながら、プロサングエにはなんらスポーツカーとしての性能について妥協がない。ゆえに、紛れもなくフェラーリのDNAを体現した“純血”種に他ならない、と。

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