2022.12.19

CARS

曲面1枚ガラスのインパネはまるでIMAXシアター! メルセデスEQのフラッグシップ・セダン、EQSの驚くべき近未来空間とは

メルセデス・ベンツEQS450+

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電動化を強力に推し進めるメルセデスの電動車専用サブ・ブランド、EQシリーズ。その第4弾として日本に導入されたEQSはSクラス相当の大型EVセダンである。そのつくりは「さすがメルセデスの旗艦車種」と驚かざるを得ないものだった。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

得意種目は高速道路

107.8kWhという大容量のリチウムイオン電池を新開発のバッテリーEV(BEV)専用プラットフォームに搭載し、WLTCモードでの一充電走行距離700kmを誇るが、街中を無音で這いまわっている際のいわゆる電費は2.8km/kWhぐらいに留まっていた。これでは700kmなどとてもおぼつかない。やはり2560kgという車重が足かせになっているのだろうか、などと考えながら高速道路に入ると、ディスプレイに表示される電費がスルスルと伸びて行き、いつの間にか平均で5.5km/kWhまで向上した。これぞエアロダイナミック・ボディの賜物だろう。EVは本来高速走行が苦手なはずだが、どうもEQSには当てはまらないらしい。Cd値は0.20と市販車としては驚異的で、それを実現するために、メルセデスが「ワン・ボウ(一筆書きの弓型)」と称するツルリ、ぺったんこのコンセプト・カーのようなフォルムのボディには、徹底的な細部処理が施されている。



9月末に国内発売されたばかりのEQSは、メルセデス・ベンツの電動車サブ・ブランドEQシリーズのフラッグシップである。リア・アクスルにeATSと称する電動パワートレイン(モーターは永久磁石同期式)を積む後輪駆動のEQS450+と、前後2基のeATSを搭載するAMG・EQS 53・4マチック+(2372万円)の2車種があり、前者は333psと568Nmを生み出し、後者のシステム出力は658psと950Nmで、これが「レーススタート」時には761psと1020Nmにまで引き上げられるという。EQSはSクラス相当のBEVということだが、ボディ・サイズは現行型Sクラスの標準ボディとほぼ同じで、ホイールベースはSクラスのロング・ボディ仕様と事実上同じ。要するにオーバーハングが短いSクラスと考えればいい。その堂々たるサイズにこれでもかというぐらいに新機軸を満載したメルセデスの意欲作である。



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