2022.12.03

CARS

『グランツーリスモ』のために仕立てられたフェラーリの特別なスーパースポーツ

フェラーリがコンピューターゲーム『グランツーリスモ』シリーズのためにマラネロでデザインされた初のコンセプト・カー、「ヴィジョン・グランツーリスモ」を発表した。

フェラーリ・スタイリングセンターの作品

フラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリングセンターは1960〜70年代にル・マンやデイトナの24時間レースで成功を収めたスポーツ・プロトタイプにインスピレーションを得たという。「330P3」や「512S」のDNAを盛り込みつつ、クローズド・ホイールのレースカーの進化系を提案している。



空力性能も考慮に入れたデザイン

2か所のサイド・ダクトはフェラーリが特許を取得した要素で、フロントのアンダー・ボディからコクピット周辺、そしてサイド・ポッドへと気流を導き、効率的にダウンフォースを生むという。リアのディフューザーと2段式ウイングは最新レースカーである「499P」のコンセプトに着想を得たもの。さらに、フロントのSダクトとホイールアーチの排気口により空力効率を高めて高速安定性を向上させるという。

インテリアはメーター・ディスプレイや操作系をほぼステアリング・ホイールにまとめたシンプルな構成。エンジン・カバーと同じ透明なハイテク素材により操舵系のメカニズムを視認できるようになっているのも特徴的だ。



1000ps超のエンジンと3モーターのハイブリッド

パワートレインは「296GTB/GTS」や499Pに搭載している3.0リッター120度V6ツインターボに3つのモーターを組み合わせたハイブリッド。エンジンの最高出力は1030ps/9000rpm、最大トルクは900Nm/5500rpm。モーターはフロント2基、リア1基で計326psを発生。デュアルクラッチ式自動8段MT(DCT)を用いた4WDを想定している。乾燥重量は1250kgで、前後配分を43.5:56.5とされる。

モーターによる電気的ブーストとエネルギー回生にはF1で培ったノウハウを活用。サスペンションはタイヤの設置面を維持してトラクションを最大化する設計で、エンジンとモーターを合わせたシステム総合の最大トルク1100Nmをリア・タイヤが逃さず路面へ伝達する。加速性能は、0-100km/h加速が2.0秒、0-200km/h加速が5.0秒を切り、最高速度は350km/h以上に達するポテンシャルを秘める。

フェラーリ75周年にちなんで「75」のゼッケンを与えられたヴィジョン・グランツーリスモはバーチャルのデータだけでなく実物大のデザイン・モデルも製作。2022年12月15日から2023年3月までマラネロのフェラーリ・ミュージアムに展示される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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