2022.12.23

CARS

トヨタ・クラウン・クロスオーバーを買うなら、断然本命はこっち! 新開発のパワートレインを搭載したRSモデルに試乗!!

トヨタ・クラウン・クロスオーバーRS

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見た目にドンピシャで一致

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先月乗ったGが搭載していたパワートレインは、RAV4などに搭載しているのと同じシリーズ・パラレル・ハイブリッド・システムで、自然吸気の2.5リッター直4エンジンをフロントに横置きし、それに発電用と駆動用のふたつの電気モーターを遊星ギアを使った無段変速機の役割もする動力分割機構を介して組み合わせていた。リアにも空冷式の電気モーターを持つが、それはあくまで補助的なものに過ぎない。燃費や静粛性には優れているかも知れないが、新型クラウン・クロスオーバーのパワートレインとしては、見た目と同じくらい新鮮な印象を与えてくれるものではなかった。

一方、新しいRSのデュアル・ブースト・ハイブリッド・システムは、トヨタでハイブリッドに初採用するターボ付きの2.4リッター直4エンジン(272ps/460Nm)をフロントに横置きし、それにまずクラッチを介して電気モーター(82.9ps/292Nm)をつないで、さらにクラッチを介して6段ATを組み合わせたもので、エンジンの加速感もモーターの低速時からの大トルクも、そして切れ味のある変速フィールも、すべてが気持ち良く味わえるようになっている。

シートはホールド性と座り心地を両立し、かつデザインもオシャレだ。

リアの電気モーターも水冷式の大容量のもの(80.2ps/169Nm)で、前後トルク配分が100対0から20対80まで可変して、積極的にリアを蹴り出すような走りにも対応する。これが走らせて楽しくないわけがない。静かな室内に、遠くから響いてくる少し勇ましいエンジン音を聞きながら峠道を走るのは、この上なく気持ち良かった。

21インチの大径タイヤを履いているにもかかわらず、決して乗り心地が悪いと感じさせないし、ハンドリングの良さもこれまでのクラウンのイメージを完全に覆すくらいに際立っている。新しい4WDシステムに加えて後輪操舵を装備することも、安定感とハンドリングの良さの両立に大きく寄与しているのに違いない。そして何より見た目のイメージと走りがドンピシャで一致していることが、運転していて思わず笑ってしまうくらいに楽しいのだ。ようやく新しい革袋にふさわしい美酒を得た新型クラウン、クルマ好きならぜひ一度、味わってみて欲しい。

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=柏田芳敬

デザインにこだわり、ショルダーを尖らせた専用タイヤを装着した新型クラウン・クロスオーバー。

(ENGINE2023年1月号)

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