2023.01.28

CARS

ミニバンがすぐ欲しいなら、コレいいかも! by 国沢光宏 6代目へと進化した日産の主力ミニバン、セレナにテストコースで試乗!

日産セレナ、今ならこれはすぐに買えそうです!

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ノア/ヴォクシー、ステップワゴンとともに高い人気を誇る日産セレナ。基本コンポーネントは3 代前のモデルをベースにコツコツと改良を加えたものだが、走ってみるとそんなことを感じさせない、タイトル通りの驚きの出来栄えだったのである。モータージャーナリストの国沢光宏がリポートする。

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欲しくてもすぐに買えないミニバンが多すぎる!?

今やすっかり日本専用モデルになってしまったのが、いわゆる「5ナンバー・フルサイズ」のミニバン。改めて紹介するまでもないノア/ヴォクシーとセレナ、ステップワゴンである。売れ行きときたら絶好調。一番人気となっているノア兄弟の場合、納期を出せないほどバックオーダーを抱えてしまい、商談&受注を中止しているほど。5月にフルモデルチェンジしたステップワゴンも納期半年以上という。そんなタイミングでセレナがフルモデルチェンジを行った。



前述の通りこのジャンルのクルマって日本だけしか売れない。新しいプラットフォームを開発して投入出来る余裕を持つのはトヨタくらいのもの。セレナで言えば17年前の2005年にデビューした3代目モデルを改良しながら使い続けている(遠くからボディのシルエットを見ると全く同じだということに気付く)。そこで新型はボンネットやAピラーまわりの雰囲気を変えてきた。白系を選ぶと絶版になったマツダのビアンテに似てしまったのは御愛嬌か?



室内も少しばかり古さが出てしまっている。写真では広く感じるだろうが、体格の良い人はシートに座ると「あらら。ちっちゃいですね!」。2005年の3代目から引き継いでいるためかシートそのものの横幅や座面長が小さい。おそらく20年くらい前のファミリーカー基準なんだと思う。このあたりは後席に乗る人の体格によって大きく印象が違うだろうから、ディーラーでクルマをチェックするときに確認して頂きたい。



続いて試乗と行きましょう。売れ筋は日産式ハイブリッドであるeパワーになると思う。新型セレナに搭載される第2世代と呼ばれるユニットを見ると、先代と同じ3気筒ながら84馬力の1.2リッターから98馬力の1.4リッターに排気量アップ。システム最大出力も20%上がって163馬力になった。2リッター級ミニバンとして考えれば必要にして十分なパワーだと思う。それでいて実用燃費&カタログ燃費を揃って10%以上向上させてきたから素晴らしい。



ライバルに負けていない

加えて遮音性能を上げたり、エンジン回転数を下げたりして騒音対策を強化。Dレンジをセレクトして走り出すとモーターで走り出すのは同じながら、エンジンが掛かるや賑やかになってしまう先代モデルよりハッキリと静かになった。このあたりはオーラやエクストレイルのeパワーと同じコンセプト。モーターの存在感も大きくなっており、ドライバビリティ良好。車内での会話も声量を落とせるほど。ノアやステップワゴンのハイブリッドに負けていない。



パワーユニット以上に驚いたのがステアリング・フィール。エクストレイルなどに採用し大好評となっているラックモーター式の電動パワステを採用してきた。走り出してすぐ「いいね!」と解るくらいステアリング・フィールが良い。同じプラットフォームを使っているものの、違うクルマになったみたいだ。文頭にも書いた通り、人気車のノアは欲しくても買うことが出来ない状況。セレナならまだ納期も長くなっていない。このクラスのミニバンを考えているなら早めの商談を(笑)。

文=国沢光宏 写真=日産自動車、編集部



(ENGINE2023年2・3月号)

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