2023.02.25

CARS

ミニバンっぽい!? 先代より210mm拡大したルノー・カングーの新型のエクステリアを深掘り

13年半ぶりに新型が日本に導入されたルノー・カングー。外観で最も気になるのはひと回り大きくなったボディ・サイズだろう。

ルーテシアからメガーヌ・サイズへ

全長4490mm×全幅1860mm×全高1810mmは、先代比で全長が210mm、全幅が30mm拡大。またホイールベースは15mm伸びて2715mmになった。ほぼ半クラスくらい上になった印象だ。ちなみに、初代はさらにコンパクトで全長3995mm×全幅1675mm×全高1810mm、ホイールベース2600mm。初代がルーテシアの商用バージョンだとすれば、新型はメガーヌ・クラスに昇格したと言えるだろう。いまだ初代を愛でる人が多いが、それは長年連れ添って生まれた愛情だけではなく、このコンパクトなサイズから離れられないという声も多く聞かれる。



プラットフォームも刷新

車両重量はガソリン車が1560kgで110kg増加。ディーゼル車が1650kgで、先代の限定車であるMT仕様より130kg増している。従来のルノー・セニック・ベースのCプラットフォームから、上位セグメントとも共用する「CMF-C/D」プラットフォームに移行し、ボディ・サイズの拡大や装備の拡充が図られた結果だ。ちなみに初代は1100kg台だった。



最新のルノー顔になった

スタイリングは2019年に公開されたコンセプト・モデルの「カングーZ.E.コンセプト」の基本要素を踏襲。その顔立ちは有機的だった先代モデルとは異なりスクエアなデザインとなった。ヘッドライトはフルLEDで、デイタイム・ライトはルノーの現行ラインナップに共通するC字型を採用している。

バンパーが前後ともにボディ同色塗装と無塗装ブラックがグレードによって選べるようになったのも新型の大きな特徴だ。フロント・バンパーは両端にエア・ディフレクターを装備し、フロント・ウインドウを寝かせたこととあわせて空気抵抗を低減した。



ミニバンっぽい

ボディ・サイドはBピラーとCピラーがブラックアウトされてガラス・ハウスの一体感が表現され、商用車というよりもミニバンの様な出で立ちとなった。フロント・ドアは先代同様に約90まで開くことが可能。初代から受け継がれるスライド・ドアの開口部は615mm。より軽い力で開けるようになった。レール部はバンパーと同じくボディ色とブラックがグレード毎に使い分けられる。

テールライトはこれまでのような縦長ではなくC字型灯体を組み込んだものが、張り出したフェンダーの高さに設置される。本国仕様の乗用モデルは上開きのテール・ゲートが標準だが、日本仕様は本国ではオプションとなる左右両開きのダブル・バックドアのみとなる。日本では歴代モデルで好評を得ているダブル・バックドアは左右非対称で面積が大きい助手席側を先に開く方式となっている。約90度でロックがかかり、それを外すと約180度まで開放できる。

ブラックバンパーやダブル・バックドアといった従来モデルで支持された要素を取り入れた新型カングー。日本での高い人気を受け、ニーズに十分な配慮がなされたことが、その外観からは明らかにうかがい知れる。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement