2023.04.21

CARS

「抜群に可愛い! 可愛すぎる!!」 それでいて加速性能はアバルト595並み! これが「フィアット500e」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

ハイセンスが光るフィアット500e

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 突出したオシャレ度と高い環境意識のバランスが最高! フィアット500eに乗った嶋田智之さん、武田公実さん、吉田由美さんの3人は、思わず叫んだ!

チンクのツボがある


ああ、これこれ……と思う。この動き、と。フィアット500eの開発に従事した人たちは、“チンクエチェントの世界観”というのを深く愛してるのだな、と電動チンクに乗るたびに感じる。なぜなら先祖であるヌォーヴァ500、内燃エンジン版の現行500、電気自動車としての500eが、しっかりと1本の線でつながっていることが実感できるからだ。いや、スタイリング・デザインのことをいいたいわけじゃない。冒頭はコーナーでステアリングを操作して前輪が反応するのにほとんど遅れず後輪まで反応し、車体全体で曲がっていこうとする楽しい感覚のことをいっているのだけど、これがすべてのチンクに共通していたりする。ツボというのをちゃんと心得ているのだ。そのうえ500eは歴代チンクの中で段トツ高いパフォーマンスを見せてくれたりもする。加速性能に至っては、感覚的にはアバルト595に少し前まであったベースモデルにかなり近い。自宅に充電設備があるなら欲しいと思うくらい魅力的である。となると遠出は手元の1970年式500Lになっちゃうけど……。(嶋田智之)



甘い生活

今回筆者が試乗したクルマの中で、「共有」というキーワードとの整合性について悩まされたのが、実はこのフィアット500eだった。実際のところ、既にデリバリーの進んでいる欧州ではカーシェアリングやレンタカーにも供用されているとの由。つまり「共有」を実践していながら、実際に目の当たりにした500eは、とても個人主義的なクルマとして映ったのだ。たとえとして適切か否かはわからないが、ナポリの専門店で仕立てた「ス・ミズーラ」のシルクシャツや、ムスク系のフレグランス。そして、都会の夜が似合いそうな大人の小型BEV。イタリア的な「ドルチェ・ヴィータ」を演出する嗜好品としては、あのフェラーリ・ローマにも匹敵するかにさえ感じてしまう。現状の電池技術とインフラでは、あくまでシティカーの領域を出ない小型BEVながら、500eはその本分を巧く昇華させた高級感のある仕上がりで、クルマとしての出来は申し分ない。あとは、この突出したオシャレ度と環境意識に共感し得るパートナーがいれば、素敵なドルチェ・ヴィータが共有できる、かも……?(武田公実)

4代目フィアット500は電気自動車になった。全長×全幅×全高=3630×1685×1530mm。ホイールベース=2320mm。車重=1330kg。車両価格=510万円

可愛すぎる!

抜群に可愛い! 可愛すぎる! 500eはフィアット500の後継車ですが、新型モデルは電気自動車(BEV)。最後のeは、もちろんelectricの「e」。オンラインでの発表の時、一目見ただけで恋に落ちました!(笑)去年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」でも「デザイン・オブ・ザ・イヤー」はこの車を選んだほど、2022年の私のイチオシ車。フォルムもディテールも全部カワイイ 中でも「チコちゃん」目に見える、ちょっと悪いこと企んでる系なフロントライトがインパクト大。カワイイだけではなく、ちょっと悪いコな感じのギャップが心を掴むのかも。高価ではありませんがハイセンスというところも好感度大。たとえばダッシュボードの素材感はメッシュ状の編み込みスタイルで、例えるなら「ボッテガ・ヴェネタ」のカジュアル版といった佇まい。ざっくりした編み方が素敵です。しかも季節を問わない素材のためオールシーズン見た目的にも快適。唯一の(?)弱点は充電系。多種ある日本の充電器の中では相性が悪いものもあるらしく急速充電が禁止。これさえ克服できれば……。惜しい!笑(吉田由美)

写真=神村 聖/茂呂幸正/郡大二郎/小林俊樹

(ENGINE2023年4月号)

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